紙の本
人間以外の恐怖
2002/04/20 15:32
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投稿者:佐々木 葵 - この投稿者のレビュー一覧を見る
新宿鮫シリーズ第5作。
今回は「蛹」というタイトルからもわかるように、「虫」が影の主人公。そしてその虫を扱う植物防疫官の甲屋(かぶとや)が、鮫島とともに敵を追い詰めていく。
連続娼婦殺人、連続放火、外国人マフィアによる盗品の売買、この3つが絡み合い、そんな中で殺された娼婦が日本に持ち込んだと思われる、南米の「フラメウス・プーパ」という恐ろしい害虫の蛹が消えていた。
その害虫は、羽化すれば恐らく日本の農業全てを全滅させるであろう、恐ろしい虫だと甲屋はいう。実際、南米では「フラメウス・プーパ」によってその年の作物が全滅しているとも。
とにかく数日後にせまっている羽化までの間に、蛹を見つけ出して処分しなければいけない。
ところがその蛹は、連続殺人事件とも密接に絡み合った人間が持ち出していて、なかなか見つからない。
「フラメウス・プーパ」とは大沢氏の想像の産物だということだが、そんな害虫が日本にもし上陸でもしたら、恐ろしいことになるだろうということは簡単に想像できる。
そして害虫や、日本にはなく日本の同種を脅かすかもしれない外国の種を国内に持ちこませないために活躍しているのが、甲屋のような、植物防疫官なのだという。
海外旅行が当たり前になり、海外から日本へ人がやってくることも当たり前になった今の世の中、植物防疫官などの仕事に従事している人たちの仕事はとても大変になっているのだろうと思う。
そして、わたしたちも海外に行ってへんなものを持ちまないように、海外へ持ち出さないように、しないといけないと痛感。
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図書館で借りた
おっもしろかった〜
いろんな公務員が国民のために働いているんですねえ
もっと知りたい
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外来生物の侵入、放火、逆恨みによる殺人、など一つだとやや小説の題材としては役不足な感のあるものをうまく組み合わせ読み応えのある内容にまとめ上げた刑事小説。
主人公の警官鮫島、検疫官の兜屋、消防士の吾妻ら登場人物の活躍を通じ、その日々の業務にスポットライトが当たることが少ない、公のための仕事につく人達に対する作者の感謝、尊敬、並びにその様な人達にこそ、かくあって欲しいという願望が読み取れる。
扱う題材が多く焦点がボケた印象もあるがこれだけの材料をまとめあげ読ませる内容にする作者はすごいと思う。
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2011年1月21日読了。新宿鮫シリーズ第5弾。イラン人犯罪組織と中国福建省マフィアの抗争が勃発、その只中を漂うコロンビア人娼婦・殺人者・放火魔たちを、鮫島と検疫官・甲屋のコンビが追う・・・。と、書くと何がなにやら分からないが実際にそういう話なんだから仕方がない。アジア系不法労働者・犯罪者や海外より持ち込まれる害虫被害の実態などのうんちくと、捜査が進むにつれて明らかになってくる事実、新キャラクターたちとレギュラーキャラたちのやり取りなど楽しめるのだが、錯綜したプロットと多すぎる登場人物がイマイチ頭に整理されて入らなかった・・・。
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鮫シリーズのこの本は読んだことがないと思っていたけど,読み終わって,そういえば読んだことがあったなあと思い出しました(デジャブではないと思います)。なんか,そのくらいインパクトがない話でした。甲屋とかのゲストは,けっこう良い味を出していると思うのです。虫の話と,放火の話と,殺人の話と3つの話がいずれも深まっていかない感じでした。
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2012.06.18 読了
今までのと比べるとやや小粒だが鮫の活躍にはやはり心が躍る。
そして、このシリーズは脇がいい。締まりにしまっている。だからストーリーも締まるのだ。
今回は、甲屋、吾妻。ナイスでした。
桃井課長はいうまでもないです。シリーズになくてはならむぬ存在です。鮫とならんで。
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3つの事件がどのように繋がるのかと思っていた。
キーワードは「女」だった。
今回はそれぞれの専門家(検疫官や消防士)が鮫島に協力。
なんとなくだけど、以前に比べて、協力してくれる人たちが増えてきてるのかなー
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新宿鮫シリーズ第5作。
今回は「蛹」というタイトルからもわかるように、「虫」が影の主人公。そしてその虫を扱う植物防疫官の甲屋(かぶとや)が、鮫島とともに敵を追い詰めていく。
連続娼婦殺人、連続放火、外国人マフィアによる盗品の売買、この3つが絡み合い、そんな中で殺された娼婦が日本に持ち込んだと思われる、南米の「フラメウス・プーパ」という恐ろしい害虫の蛹が消えていた。
その害虫は、羽化すれば恐らく日本の農業全てを全滅させるであろう、恐ろしい虫だと甲屋はいう。実際、南米では「フラメウス・プーパ」によってその年の作物が全滅しているとも。
とにかく数日後にせまっている羽化までの間に、蛹を見つけ出して処分しなければいけない。
ところがその蛹は、連続殺人事件とも密接に絡み合った人間が持ち出していて、なかなか見つからない。
「フラメウス・プーパ」とは大沢氏の想像の産物だということだが、そんな害虫が日本にもし上陸でもしたら、恐ろしいことになるだろうということは簡単に想像できる。
そして害虫や、日本にはなく日本の同種を脅かすかもしれない外国の種を国内に持ちこませないために活躍しているのが、甲屋のような、植物防疫官なのだという。
海外旅行が当たり前になり、海外から日本へ人がやってくることも当たり前になった今の世の中、植物防疫官などの仕事に従事している人たちの仕事はとても大変になっているのだろうと思う。
そして、わたしたちも海外に行ってへんなものを持ちまないように、海外へ持ち出さないように、しないといけないと痛感。
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いやあ…面白かった…!新宿鮫は全部面白いなあ…毒猿が一番好きだったけど、炎蛹も怒涛の展開で息つく間もないほどだった。面白い!母に勧められて読み始めたんですが、お互い鮫みたいな男に弱いということがわかって複雑な気持ちです。はい。
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おそらく20年以上ぶりに「新宿鮫」シリーズをの続きを読んでいる。
第6作までは読んでいると思っていたので、第7作の『灰夜』から読み始めたのだが、それは自分の勘違いで、読んでいたのは第4作『無間人形』までだった。
というわけで。この『炎蛹」である。シリーズのご多分に漏れず、この第5作も一気読みであったが、他の作品に比べると、気になったところが少々。
まず、造り酒屋若旦那の殺人の動機がやや弱いのではないか。「そんなことで殺人まで犯そうとするかなあ?」と率直に疑問に思った。
また、せっかく「炎蛹」というおもしろいプロットが、その調査官の行動を含めて、やや切迫感に欠ける感じがした。外国人グループの抗争に絡めて、蛹からの羽化が多少なりとも進行していたりすると、もっと手に汗握る展開になったのではないか。
そんな憾みはあるが、今回も大沢在昌の筆力には感服である。
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錯綜するプロットの中、題名の「蛹」は最もウェートが低かったのでは?
鮫シリーズの中では消化不良の感が強いなぁ、これは。
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個人的には新宿鮫シリーズ・ベストに推したい作品。外国人犯罪組織、娼婦連続殺人犯、連続放火魔にイネの害虫〈フラメウス・プーパ〉、と本作では鮫島警部は対峙する相手が多過ぎて大忙しである。