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読書録「誰がために熱血ポンちゃんは行く!」2
著者 山田詠美
出版 講談社
p64より引用
“でも、個性的すぎて、きっと、だあれも彼
女の小説など読まないであろう。ああ、自称
個性派は恐いことである。”
目次から抜粋引用
“ポンは元漫画家
不思議なアイドル
ホームタウンへトンボ返り
カルトな日常
ホテルの熱い夜”
小説家である著者による、日々の賑やかな
出来事を記したエッセイ集。
漫画で雑誌デビューしたころの話から著者
独自の贅沢についてまで、楽しそうな周囲の
人々とのやりとりを交えて書かれています。
上記の引用は、著者に来た手紙についての
一節。あまりにも行き過ぎた個性は、その人
にしか理解することが出来ないということで
しょうか。脳は共通性を求めるとは、養老孟
司氏の著作に書かれていたように記憶してい
ますが、あまりにも個性的な小説では、共通
性を見いだせる人も少ないことでしょうね。
1992年から1993年頃の世相が反映されてい
て、当時に青春時代を過ごした人のほうが、
楽しめる一冊なのではないかと思います。
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