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銀行に勤めるマーティーンは、自分をとりたててくれた頭取のチャールズを心から尊敬している。チャールズのアシスタントとして誠心誠意働くことで、今の生活が成り立っているのだ。だが、チャールズは最愛の妻を車の事故で失ってからというもの、すっかり落ち込み、生きる意欲さえなくしているようで心配だ。チャールズを励まそうとディナーをともにする夜、マーティーンはレストランの回転ドアで初対面の男とトラブルを起こした。態度がひどく失礼なのだが、身震いするほどセクシーな男だった。そして、ディナーの席でチャールズから、自分の後継者として紹介されたのが、まさにその男、ブルーノだ。だめよ、こんな人、とても信頼できる人ではないわ。
ヒーローが最低。嫌いなのか好きなのか、あまりにも態度が悪すぎる。確かに「嫌い嫌いも好きのうち」だけど、関係を持ったあとまでそうである必要はなかった。それじゃヒロインがヒーローの気持ちに気がつかないのも当たり前。そのうえ会うたびに嫌みを言うんじゃ神経は休まらないだろう。独占欲で済まされる問題じゃない。下手したらDV。もっとも具合の悪いヒロインを看病するような優しいところもあるんだけど。
しかしヒーローの力任せぶりには恐れ入る。家のドアにしろ、病室に踏み込んでくることにしろ、いきなりヒロインの上司を殴るところにしろ、いやはや、いやはや。