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ねこを知らない3びきのねずみのおはなし。弱者と強者の出会いと想定外のふれあいを描く宮西ワールド。
2010/05/23 04:43
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:月乃春水 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ねこを知らない3びきのねずみとおおきなねこ「たま」のおはなし。
タイトルになっている「にゃーご」は、ねこのこわーい声・・・
なのですが、ねずみはびっくりはするものの、ちっとも怖がりません。
逆に「おじさん だあれ?」と聞かれたねこのほうがどきっとしちゃうんです。
そして正直に答えちゃう。「だ、だ、だれって……た、たまだ」。
無邪気な弱者に出会い、強者がついつい素直に返事をしたり、おもわぬことを言ってしまう。
ティラノサウルスシリーズでもおなじみの、宮西作品の軸となる、強者と弱者の想定外の出会いとふれあいがここでも描かれています。
そして、ねこの「たまおじさん」と3びきのねずみはおいしい桃を取りに行くことになるのです。
ねこはほくそ笑みます。(おいしいももか……うん、うん。そのあとで このさんびきを……ひひひひ……きょうはなんてついているんだ)
ねこがもういちど「にゃーごー」とこわい顔でさけび、「おまえたちを 食ってやる!」と言おうとしたそのとき!ねずみたちの反応は…?
出会った時に「にゃーご」そして桃を食べたあとの「にゃーご」。
ねずみたちの解釈は、すこぶる健全です。そして、質問されてまたまた正直に答えてしまう。ねずみたちのさらなる反応に、ねこは「うーん」と大きなため息をひとつ。
笑ってしまうとともに、なんともいえないあたたかい感情がわきあがってきます。
3びきのねずみがねこのことを知らない理由は、最初に書かれているのですが、この3びきを二男(小3)とクラスの友だちの名前で呼んでみました。
この3びき以外のねずみが「たま」に会ったら、まったくちがった展開になっていたはず。
予備知識は必要ですが、知識ばかりが詰まってしまうと、そのためにブレーキがかかり、貴重な経験まで奪ってしまうこともありそうです。
そうも言っていられない人間界ではありますが、せめて宮西ワールドの中では、起こり得ないことが起こり得る。想定外のふれあいが生まれる。そのことを喜び、じっくりと味わってみたいと思います。
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ネコとネズミ
2022/10/15 21:30
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投稿者:ねこにゃんこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
猫の怖さを知らなかったネズミたちは、猫が危険な存在だと思っていません。知らないって強いですね。先入観がないと、もっと自由に生きられるのかな、と思ったりしました。
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【娘のセレクト】これは支援センターの図書館コーナーで娘が見つけて親子で気に入った本です。登場する3匹のねずみは先生のお話を聞かない困ったちゃんなのですが、聞かなかった為に猫の恐さを知らずに、逆に猫の心に変化を持たせることが出来ます。ドキドキと最後はやさしさにホロッとくるような面白い本です。
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授業をさぼって桃をとりにいく相談をしていた3びきのねずみは、猫に出会いますが、先生の説明をきいていなかった3びきは、それを猫だと知らずに・・・
無垢な子どもの心を感じるなんだかほのぼのするお話です。
【キーワード】ねずみ、ねこ、桃
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ねことねずみ。この捕食関係にある相手とのやりとりは、宮西達也さんのテーマなのだろうか。
ねずみの能天気さと無邪気さに、下心満々のねこはノックアウトされるというパターン。ねこの迫力ある画と読み聞かせの楽しさが魅力。
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何も知らない子ネズミたちの様子が可笑しくて可愛くて…。
でも子ども達には、何も知らずに怖い目に合わせたくないですね。
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公文で出てきた文章を絵本で読みたいとのために借りてきた本。
思いもよらない弱者の行動に困る強者がユニークな一冊。
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ねずみも優しいし、ねこも情にもろい。
まさしく「宮西ワールド」って感じです。
表紙の絵の、ねずみをいっぱいいっぱい怖がらせようとしている猫の表情が、なんとも良いですね。
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ねずみくんたちを食べようと狙っているネコのお父さんなのですが、
ねずみたちの無邪気な優しさに振り回されてしまうのです。
お父さんネコの戸惑った心がとてもかわいいのです。
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宮西達也さんの絵本です。
たまおじさんがいい味だしてる!
2年生の国語の教科書にも載ってました。実はこの絵本、宮西さん直筆のうちの子の名前4人ぶん入り、イラスト入りのサイン本持ってるんですーv−vうれしい。
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教科書にも載ってる作品。
ネズミがかわいい。タマもかわいい。
内容もいいよ。ほんと。
にゃーごにゃーご。
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有名すぎる絵本ですね。
実を言えば、宮西 達也の絵本が苦手です。
おそらく、初の宮西達也氏の絵本を紹介すると思います。
なにが苦手って…絵が苦手…。
これは好みの問題なので、どうしようもなく…これまでも手にとることがなく、子どもにも読んでやっていない作家さんでもあります。
食わずキライと云うことでもなく…他の作品もだいたいは読んではいます。
子どもにも大人にも指示され続けている作家さんなので、いい絵本なんだと思います。
「にゃーご」は、襲うつもりで近寄った、自分を恐れないねずみのくったくのなさに、つい心を通わせてしまい、襲うことをせずに帰ってしまう。という、定番のストーリーでもあります。
同じストーリーならば「まゆとおに」こちらの方が、おススメです。
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小学校の国語の教科書にも掲載されている絵本です。
猫の怖さの授業をしている先生の話もろくすっぽ聞かず、桃を取りに出かけた3匹の子ねずみ達は、道中で「にゃーご」と凄む生き物に出会いました。
しかし、授業を聞いていないねずみ達は、それが猫だと気づいていません。
「おじさん、だれ?」と懐いてしまい、さすがに猫もビックリした様子。
猫と桃取りに言ったねずみ達と、ねずみを食べてやろうと目論む猫のおかしなやりとり。
でも、猫はねずみを食べることは出来ませんでした。
あまりのねずみの無邪気さに、何もすることが出来なかったのです。
このお話のテーマを考えたとき、色々頭に浮かんだのですが、「君達は、勘違いしながら、間違えながら、後でビックリしたりしながら大きくなっていくんだよ!これからもね!」って、シンプルに伝えたかったんだろうなって思いました。
そんな、人を疑うことなく無邪気に遊んでいた時代が、確かに誰もがあったのですから。
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授業中にきちんと先生のお話を聞いていなかった
3びきのこねずみくんたちが、
おなかをすかせたねこと出会って…。
かわいいお話で、子どもたちは大喜びでした。
でもでも、ちゃんと授業をきかなくちゃいけませんよ~(笑)
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ムスコにウケが良かったこの本を、1年生の読み聞かせにも使ってみました。
「ネコはネズミにとって恐ろしい存在」ということを知らないコネズミたちが、いきなりあらわれたネコの「にゃーご」という恐ろしい声に…。
この箇所でみんな笑ってくれたので、良い雰囲気の中読み聞かせることが出来ました。
先生の話をよく聞いていなくて、知らず知らずのうちにあぶないことになっているコネズミ達なんだけど、彼らの持っている優しさで、知らず知らずのうちに「敵」や「味方」の垣根が無くしてしまっていた…っ感じのお話。
読み終わってから数名の子に「面白かった!」と言ってもらえて嬉しかった-^^