紙の本
女は魔物…を実感
2002/04/21 18:57
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投稿者:ぐりぐら - この投稿者のレビュー一覧を見る
ルルル…、ルルル…、ルルル…
と三回鳴らして切ったら
それは 苦しい私からの合図…
というユーミンの二十年近く前の歌が効果的に使われた、背筋が凍るようなお話です。
純粋さの仮面をかぶった同僚の貴世美と上司の不倫が原因で、噂話の餌食になり会社を辞めてしまうOL,景子。
五年の月日がたち、新しい仕事も順調で、生活も軌道に乗り何ひとつ不自由のない毎日。
なのにある日ふと、貴世美の消息が気になり消息をたどっていく景子。魔性の女、男を食い物にする女,と敬遠しながらも暗い深淵に、どうしようもないブラックパワーに引っ張られ落ちていく過程がテンポ良く描かれています。
ラストはもう息を殺して、手に汗にぎり、背中に悪寒を走らせながら一気読みするでしょう。
女の怖さをこれでもか!というほど思い知らされる一冊です。
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投稿者:すいか - この投稿者のレビュー一覧を見る
景子と貴世美は会社の同僚で親しかったが、貴世美の社内不倫をきっかけに、関係が悪くなっていく。そして景子は貴世美の不倫のとばっちりをうけた形で退職する。そして5年後…ふたたび貴世美は景子の前に姿を表す。景子は貴世美の事をずっと「怖い女」「魔女のような女」と思っていた。そして5年間ずっと貴世美の事が気にかかっていた。ラストで証される衝撃の真実にあっと驚かされる。
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mitiママが好きだろうなあと思って買ったら、案の定でございました。
なんかねぇ、なんかねぇ、この乃南アサさんって、そーーんなに女性の
暗闇な心をバッサバッサとお書きにならなくてもねぇ。真理なのですが。
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5年前・・・。
町田景子は、会社を辞めた。
会社の同僚の貴世美と新田課長とは、三人で飲みに行ったりしてた。
新田課長の奥さんは、景子の高校の先輩。
三月のある日、貴世美と新田課長は景子と別れた後、ホテルに行ってしまう。
次の日から貴世美は、化粧が濃くなり雰囲気も少し変わって行く。
二人は、不倫の関係になった。
景子は、貴世美が深みに嵌ったら危険な女だと直感する。
しかし、新田課長は、その忠告を聞いても貴世美と付き合って行く。
貴世美の内に秘められていた何かが動きだしたのかも・・・。
景子は、二人と距離をとるようになり、二人の見えなかった一面が見えてくる。
会社では、この二人の関係が噂になり貴世美が自己を守るために景子の話を流すようになる・・。
景子は、会社に居ずらくなり・・・。
そして今、忌まわしい過去に決着をつけようと動き出した景子の周りに、あの貴世美の影が現れては消える。
あの女が幸せになってるはずがない、それは景子の心の叫びだったのだが・・・。
女性の心理の暗黒に描いたサスペンスです。
ん〜乃南アサは、女性の心理を書かせると上手いですね
景子の心の書き方が見事の一言につきます。
「結婚詐欺師」は、いただけなかったですがこの作品はよかったです。
そうそう「晩鐘」も暗い心理を見事に書いた作品でした。
「晩鐘」には負けるけどこの作品もいいのでぜひ読んで見てくださいね
お勧めしますよ
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◆あらすじ◆
ルルル、ルルル、ルルル……。
三回鳴ってから切れる電話は、五年前私を陥れた"魔女"の合図なのか?
忌まわしい過去に決着をつけようと動き出した景子の周りに、あの女の影が現れては消える。
あの女が幸せになっているはずがない、それは景子の心からの叫びだったが……。
女性心理の暗黒を鋭く切り込んだ、サスペンス長編。
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乃南アサの5年目の魔女を読みました。これも怖い小説で、覗いてはいけない女の人の怖さを垣間見てしまったような怖さがあります。初めは主人公が被害者なのですが、物語が進んでいくと実はそうばかりとも言えなかったということがわかってきます。
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怖い。とにかく女の怖さが、これでもかと凝縮されている感じだ。
そして、人を信じられなくなる怖さ。
男と女の関係で、あっという間に女の友情にはヒビが入る。
表向きには仲良しにみえて、実は裏ではドロドロ。
それなのに、何年経っても忘れられない魔性の女。
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再読。1992年の作品。
乃南アサさんの女同士の嫉妬・確執の話は怖くて面白い。
予想外の新事実もあって納得はできた。
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2012年2月5日読了。親友の元同僚女性の不倫騒ぎの挙句会社を辞めた、景子。5年たった後、彼女と不倫相手の噂を聞き彼女のその後を探すうち、不審な視線と無言電話が気になり始め・・・。主人公女性の内面・生活がリアリティを持って描かれ、異常な同性の友人に脅かされるサイコサスペンスを盛り上げるか、と思いきや、終盤のオチには驚かされた。「女は怖い」という感想はありきたりすぎるが、それにしても、ねえ・・・。男たるもの、身の回りは清潔にしておかねばならんもんだな。