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電子書籍
寂しさと孤独の違いがテーマだったらしい
2022/04/02 08:11
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投稿者:M★ - この投稿者のレビュー一覧を見る
花郎さんの定番、明るい未来の余韻を残す完結の耽美作。
冒頭は、エディットピアフの「愛の賛歌」
実は、愛の賛歌は「愛を終える別れの決意」の歌。
作曲はマルグリット・モノー、
作詞はエディット・ピアフ、
相愛の恋人には家庭がある。不倫の恋愛関係に終止符を打つ決意をするピアフ
嫌いで別れるのではないと、深い愛を書いた別れの歌。
「あの世で一緒になりましょう」
恋人の死後に書いた曲、としているけれど、
実際は、ピアフがこの曲を書き上げた後に、恋人は飛行機事故で死亡。
ピアフが身を引いて別れる必要がない、死の別離が待っていた、運命の皮肉。
その別れの歌=「愛の賛歌」を冒頭に持ってきたってことは、
「烈のその後を暗示」しているんだな、と読み始めからテンション下がる。
周が殺害され、その場で仇を討った烈は、服役。
出所後、烈は組長代理を引き受けて、組の体制を整えていく。
烈は、周の息子に跡目を譲りたい。
家族から周を奪った負い目が烈にある。
そのために、身を捨てて行動する烈。
烈は、「愛の賛歌」の『危険な歌詞』をなぞるように生きていく。
もしもある日、運命があなたと私を引き裂き
もしもあなたが死に、遠い存在となっても
構わないわ、あなたが愛してくれるなら なぜなら、私も一緒に死ぬから
私たちは永遠に一緒 果てしない蒼空に 天国には憂いはない
「愛の賛歌の画」の裏に、烈が隠していたものを、周の息子が知る。
烈の精一杯を受け止めた周の息子は、烈の義妹との結婚を宣言する。
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