紙の本
金字塔の第一歩
2002/07/17 15:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:奥原 朝之 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者大沢在昌の代表作であるシリーズ第一作。
主人公である鮫島はキャリアでありながらなぜか新宿署の生活安全課に勤務する警部補。しかも転勤も殆ど無い。飼い殺し状態である。なぜなのか。その答えは本書にある。
鮫島は警察の中の一匹狼でありアウトローである。妥協を許さず、食らいついたが最後、相手が倒れるまではなさない。まさに“鮫”である。
本作品のテーマは、密造拳銃である。犯人は様々な形態に模した拳銃を密造しそれを街にばらまいている。それを追う鮫島。そこに歌舞伎町に巣くうやくざも交え、警察機構の腐敗とも戦う姿も描きながら、職務を全うしようとする鮫島の姿がかっこいい。
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ハードボイルド。海外の超有名なものを読んで、つまらなくて挫折していました。が、これを読んで見方が変わりました! 私はどんなにつっぱらかっていても、♂としての危機に瀕したときには涙ぐんじゃうような、こんな人間くさいハードボイルドヒーローを求めていたのです!!というわけで、今、このシリーズにはまっています。(遅
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固ゆで卵。黄身はさくさくするくらいに茹で上がっている。何を言いたいんだ?要するにハードボイルドの極み。
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懐かしくなり、入手したこともあり再読。うれしいですね〜。再読にかかわらず感じるスリルとスピード感。大沢作品、他にもいい作品はたくさんありますが、やはり大沢作品=新宿鮫ですもんね〜。このシリーズ、今か今かとワクワクしながら出版されるのを待っていた当時を思い出します。読んだ時はぶったまげましたもん。登場人物やその周りの人々のキャラがめちゃよく、それでいてストーリーもドキドキもの。ずっとず〜っと続けて欲しいシリーズです。だけど・・・・大沢さん、お願いだからドラマ化するのはやめてください。わたくしの鮫島が〜〜晶が〜〜〜イメージ崩れますです。頼むから、舘ひろしはやめてくれ〜〜!
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言わずと知れたシリーズ第一作。かっこいいのは当たり前ですが、今読むと時代の流れを感じます。「スキャンティ」は何度読んでも笑っちゃうのです。ゴメン、アリマサ・・・
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歌舞伎町を舞台にした警察小説。しかしこれを警察小説と言っていいのか?新宿、特に歌舞伎町を舞台に描いたハードボイルド作品としては初めての作品ではないかと思う。文句無しにお薦め。
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鮫ちゃん、イカすぅ。最近ぱっとしないのは年齢に勝てないせいか。それじゃ晶も離れるぜ、としか言いようのないだめっぷりに今後の期待が高まります。
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サラッと読めるハードボイルド。サラッと読めるんだけど微妙。犯人が事件起こした動機っていうのが、何か微妙っていうか、それ、八つ当たりじゃん!って突っ込みたくなる。
主人公は事件の中心にいるんだけど、割と凡人で、全部運良く転がりこんできた感じがした。切れ者だぜっていう風に説明してあるけど、特に鋭い読みもないし、めちゃくちゃに強いというわけでもない。ハードボイルド小説の主人公はめちゃくちゃであって欲しい。
何だかんだ言ってきたけど、ヒロインが好きくないっていうのが一番の理由。
毒猿(続編)が面白いって誰かが言ってたのでそっちに期待します。
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警官殺しの犯人より、銃の職人さん(勝手に呼んでる)の方が、よっぽど怖い・・・気がする。ハードボイルド系のおっもしろさに気づいた一冊。
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日本だって負けちゃいません。メジャーだからってバカにしちゃいけません。このシリーズやっぱりいいです。キャリア、ノン・キャリアなんて言葉はこれを通して学びましたね。
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久しぶりにハードボイルド小説が読みたくなって。
大沢作品は、「天使の牙」を読んだことがあった。
う〜ん、フィクションだな〜とは思うけど、それも含めて、楽しめる。
フィクションを了解した上でその世界を楽しむのがハードボイルドってかんじですかね。
疾走感とか。情報が絡み合って、サスペンス☆の醍醐味ですね。
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長編刑事小説。ハードボイルドです。面白かったです。堪能できました。鮫島・・かっこいい・・でも、彼(エド)の位置づけが?今回だけの出演なんだろうか?とりあえずシリーズは制覇してみようと思ってます。
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キャパぎりぎりのねちっこさ。でも、これくらいでないとこのジャンルは物足りないのだろう。鮫島に対する感想は微妙。嫌いではないが、特別カッコイイとも思わない。キャラと展開で勝負する作品なので、何も考えず気楽に読めるのがいい。敵キャラの描き方はやり過ぎだし、味方キャラは白々しく感じた。誰ひとり共感しないが、“あり得ない世界”でドンパチやってるのを、防弾ガラス越しに見物してるのが面白い。アニメを観てる感覚で読書してるので、より破天荒なストーリーを期待したい。
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推理小説的な体裁を採っていないが、
(犯人は誰なのか?というヤキモキした部分は無い)
ストーリーの圧倒的なスピード感と主人公・鮫島の魅力に
大いに引き込まれていった。
絶海の孤島の中で起きる無差別殺人みたいな荒唐無稽な
ストーリーではなく、新宿を舞台にした警察機構とヤクザの
鍔迫り合いという、極めて現代的なプロットを配しており、
リアリティを追求した作品だと思う。
反体制的な主人公の孤軍奮闘ぶりは、おそらく現実の世界の
話とは大きな隔たりがあるのだろうけど、だからこそ権力に
与しない主人公に肩入れが出来るのだろうし、そこが面白い。
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いやあ、もう面白かった、としかいえん!
まずね、キャラクターが恐ろしく素晴らしい。
大きく出ると、これはキャラ命の小説であって、ストーリー的にはなんぼのもんでもないと思うんです。
いや、ごめんなさい。……でも、そうだと思ってます、勝手に。
とりあえず、あらすじとしてはこんな感じ。
「新宿署で働く孤立無援の刑事、鮫島。あるとき、彼の属する新宿歌舞伎町を中心に、警官が連続して射殺される事件が起きた。待ち受ける巧妙な罠に、鮫島は単身挑み、銃密造の天才・木津を追う」
ストーリー展開的には 「拳銃密売犯を追う防犯課の鮫島警部の捜査活動と、警察官殺害事件を追う捜査本部の活動を、同時進行的に描いて」いってます。(北上氏の解説より抜粋)
また、大きな特徴として、「キャリア」と「ノンキャリア」の警察事情について色濃く書かれています。
だけれど、この話の軸となっているのは拳銃密売の話でも、途中に張り巡らされた推理でもなんでもなくて、「人間」、もしくはそれに付随する「感情」だと思っています。
かといって、そうシリアスなわけでもなく、きちんとハードボイルドアクションもあります。
だがしかし。
なんといっても脇を固める新宿署署長、あだ名は「マンジュウ(隠語で「死体」の意)」の桃井、恋人の晶、警視の香田に犯人の木津、名前のせいで医者になるのをやめた鑑識の藪、誰かが1人いなくてもこの小説は成り立たない! と思えるほどに脇役の皆さんがすげー鮫島を引き立たせている。
だから、面白い!
まるで濃縮された1人の人生を目の前で実際に見せられたのかと思うほど、複雑に絡み合った人間同士の感情の混ざり合いに興奮しました。
途中感じるストーリー的な無茶も作品の色として素晴らしく引き出されていると思います。
だめ、敬愛してるから、何にも言葉が浮かばない。(おい)
それから今回の北上さんの解説はほんとタメになりました。
私はハマルと周りが見えなくなるタイプなので、色んな見方がある、ということを教えられましたし、小説を書く上で大切なことを改めて指摘された感じで、非常に勉強になりました。