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今回は、理科系というよりも、手品系。ちょっと趣が違いました。
前作で婚姻届にサインした犀川と萌絵ですが、その後その書類は叔母様が持ち去ったまま、行方知れず…、ちっとも進展してません。当分このままでしょうね。
さて、本作は「犀川語録」の塊りみたいになってます。そのうち、「犀川語録」という本が出版されることもあるのでしょうか? それとも、私が知らないだけで、とっくに出てたりなんかして♪
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マジックの種明かしをされた後にもう一度実演して欲しくなる心境が続く、そんな本だった。いや、本当にマジシャン、マジック、トリック、種明かしが吹きすさぶ話だったという注釈をしておくが(笑)とにかく、事実読了後に問題のシーンを、冒頭を、何度も読み返して不思議な気持ちに浸ってしまったから。
前作同様タイトル、そして今作に関しては章の名前も秀逸だった。そう、名を取り巻く話だけに。どうやら夏のレプリカと同時進行だったらしい。今作がAサイドならあちらはBサイド、というように。同時に読み進めても面白かったかもしれない。夏のレプリカを読了したら一度やってみよう。
そういえばGシリーズで登場する加部谷恵美が登場した。さきにGシリーズをいくつか読み進めてしまっていた身としては西野園萌絵と加部谷恵美の出会いはちょっと鳥肌が立った。
私事ではあるが日ごろぼんやり考えていることを犀川先生の思考、あるいは人格のひとつの表出として森博嗣氏が綺麗な言葉に換言してくれたことに評価の負荷が掛かったことを付け加えておく。これが12年も前に出版されたかと思うと・・・いやはや。
追記するがこの話、すべてがFになる、と似た流れを汲んでいるように思う。意図的にそうしているのか同じ作者だから似た流れになるのか・・・前者だと思いたいがそれにしてもよく似ていると思う。事件の異質性、限りなく正解に近い真実、トリック、犀川先生の人格、萌絵のミスリードなどなど。まぁ、蛇足であるわけだが。
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人は名前のために死ねる動物だから。
同時発売の「夏のレプリカ」は一時期所有していて、印象が残っていると思ったので飛ばしたのだけれども、やっぱり読み返してみようかな。
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S&Mコンビシリーズ。ちょっと萌絵が単純に成り過ぎみたい。犀川も進歩ないし・・さすがに7作目となるとマンネリかな〜、この作品は奇数章のみで、偶数章は次の「夏のレプリカ」になる。ストーリーに影響はないが、小手先の感は否めない。まぁ、もともと森助教授の遊びだし(笑)
マジックを題材にしたミステリーとして、伏線、ヒントをちゃんと置いてくれてたのは助かったけど、もう少し短くまとめてくれないかなとも思う。出版社が原稿枚数を決めてるんだろうな〜
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S&Mシリーズ第6弾。
次作「夏のレプリカ」と対になっているため、奇数章しかなく、各章のタイトルも「奇」に纏わるものである(こういうところが、計算しつくされていて巧い)。
マジシャン・有里匠幻が脱出マジックの直後に死体で発見される。衆人環視のマジックショーの中で、有里匠幻はどうやって殺害されたのか…??
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面白かった。
が、世間の評価はそれほど高くないようだ。
観点がズレているのだろうか。
これこそミステリっぽい仕上がりになっていると思うのだが。
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マジックとミステリって、やっぱり相性がいいなあ。マジックのトリック考えるのも、事件のトリック考えるのも楽しいし、「一粒で二度美味しい」感覚。でもこの真相(の一部)は見抜けたぞ~。
この「奇数章のみ」には意味があるらしいね。……そっか、これは「半分」に過ぎないのか。忘れないうちにもう「半分」を読まなきゃあ。
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S&Mシリーズ6作目。本作は7作目の『夏のレプリカ』と同時期に起こった2つの事件をパラレルに書いてあります。そのため、章番号が本作では偶数番号しかなく、非常にユニークでした。
奇術と科学という相対する分野を物語のテーマとして据えているところが面白いと感じました。本来、決して交わることのない二つの分野が上手い具合に物語に溶け込んでいるところはすごいと思います。
本編で披露されたマジックのタネも気になるところですが、それが殺人事件にも関与しているというところが驚きでした。もちろんマジックのタネが分からない限り、殺人事件のトリックも分からないのですが、謎を解き明かすために必要なヒントはすべて提示されているので、マジックに詳しくない人でも事件のトリックを考える余地は十分に残されています。
文庫本で600ページ弱という長さではありますが、その長さをまったく感じさせないほど、文章に読み応えがありました。また、犀川の笑いを誘う台詞回しや筋の通った独特の考え方も非常に愉快です。さらには、本書が書かれたのは十年以上前であるのにも関わらず、現在のコンピュータネットワークが抱える問題点をずばりと予言しているところが素晴らしいと感じました。作者に先見の明があったことがうかがえます。
ごちゃごちゃと書いてしまいましたが、それだけ本書が面白かったということで、どうかご勘弁を。お時間があれば、ぜひとも読んでみてはいかがですか?
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S & Mシリーズ第六弾。
すっかりはまり込んでおります(^ ^;
今回はマジシャンが殺される。
「脱出マジック」が得意なマジシャンが
ステージの最中に殺されてしまい、
さらに葬儀の後霊柩車の中から遺体が消える...
往年の引田天功氏を彷彿とさせる...
と思ったら、解説がプリンセス・テンコーさん(^ ^:
ある意味、なんちゅう「贅沢」な人選(^ ^;
全十作のシリーズの第六弾で、
ここで初めて最初の「すべてがFになる」からの
影響というかが垣間見える。
えぇ、そういう引っかかり方してたの、と。
もしやこのシリーズ名も、一種の暗示か?
「F」の「主役」でもあったあの方は、
その後再登場するのでしょうか...
わくわく(^ ^
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[ 内容 ]
「諸君が、一度でも私の名を叫べば、どんな密室からも抜け出してみせよう」―自信に満ちたせりふと共にあらゆる状況からの脱出を果たす天才奇術師・有里匠幻が、衆人環視の状況の中で殺害された。
さらに、彼はなんと遺体となってまで、最後にして最大の奇跡を行う!?
犀川・西之園師弟が明かす驚愕の真実。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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S&Mシリーズ六作目。
奇数章しか無いと言うユニークな一冊。
驚きという点は少ない(否インパクトは有るのだが登場がマジシャンが多いので華やかで不思議イコール当たり前が無意識に作動しているようだ)が、中々にあちらこちら魅力が散りばめられていたように思う。
ラストや動機は圧巻でした。お見事。
「名前」に関する思考が凄い。何だかストンと納得できました。
そして未来の主人公様が出てきたりと再読ならではの楽しさも有ってニヤニヤしました。
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諸君が、一度でも私の名を叫べば、
どんな密室からも抜け出してみせよう―――――。
モノには、すべてに名前がついている。
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森作品を改めて好きになる瞬間を味わう。
自分の見ているものが何なのか、
それは見せる側の思惑も大いに絡み見る側の思惑も大いに関係する
わたしの「名前」があるから
その「名前」をどうおもわれたいかという思惑が発生し、
その「名前」に対して「どうみえるか」という結果が現れる
それは思惑と結果が一致するほどに見せる側の思惑には当てはまるけど、
そこに見せる側の「そのもの」は見えづらくなってしまっていることもあるだろう
「こうおもわれたい」というものは
家族に対して、会社の同僚に対して、学生時代の友人に対して、
親友に対して、恋人に対して、長い時間をかけて隣に寄り添う人に対してでかわってくる
どれも本質でもあり、どれも本質からかけ離れているともいえる
「わたし」という人間について「どうみえたいか」
それが成功した部分もあるし、それに苦しむこともある
見せる側の思惑と一致していることで悩むこともあるし、
見る側のイメージに助けられることもある
こればっかりは人と人がからみあうその空間におこるイリュージョンなのでしょう
名前、ミスディレクション、イリュージョン、どれも印象に残るもの
それにしても久しぶりの読書で、一気に読んでしまった。
600ページ弱あるのに、意外なほどにすんなり読める内容だった
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奇数章だけ! 豪華で華やか
加部谷ちゃん賢そうで笑っちゃいましたw よしこは世を忍ぶ仮の名前なんですw
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読み手が予想できるトリックをどんでん返しでひっくり返してしまうという展開は、まさしくそれこそが奇術のよう。中心2人にも若干の変化が起き、トリックもストーリーも楽しめる作品。