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アメリカの音楽学者、スーザン・マクレアリの本。原書は一九九一年、日本語訳版は一九九七年刊行。内容は著者による一九八七から一九八九年発表の評論からなる。上野千鶴子もすごいけどスーザン・マクレアリもすごい。内容のまとめは、とてもできないので放棄。個人的な思い入れも、きりがないので割愛。後の自分のためのせめてものメモとして、各章のタイトルと、取り上げられていた作品や音楽家(の一部)を記載しておく。
一、序論〜青髭城のマテリアル・ガール
バルトーク『青髭公の城』
二、モンテヴェルディの劇音楽のジェンダー構成
モンテヴェルディ『オルフェーオ』『ポッペアの戴冠』
三、クラシック音楽にはたらく性の政治学
ビゼー『カルメン』
チャイコフスキー『交響曲第四番』
四、過剰と枠付け〜音楽による狂女の表現
モンテヴェルディ『ニンフの嘆き』(マドリガーレ集第八巻)
ドニゼッティ『ルチア』
シュトラウス『サロメ』
シェーンベルク『期待』
五、豆の木から降り立って〜ジャニカ・ヴァンダヴェルドの『ジェネシスII』に聞く女性の声
ジャニカ・ヴァンダヴェルド『ジェネシスII』
フィリップ・グラス『ザ・フォトグラファー』
ベートーヴェン『第九交響曲』
六、これはみんなが語る物語ではありません〜ローリー・アンダーソンの音楽的時間・空間
ローリー・アンダーソン「オー、スーパーマン」(『ユナイテッド・ステイツ』)、「ラング・ダムール」(『ミスター・ハートブレイク』)
七、生きて語る〜マドンナにみる肉体性の復活
マドンナ『リヴ・トゥ・テル』『オープン・ユア・ハート』『ライク・ア・プレイヤー』
バルバラ・ストロッツィ