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レソポロサ連続殺人事件のルポ。事件そのものの異常さも然る事ながら、当時崩壊過程にあったソヴィエト官僚主義の警察機構の内部実態が興味深い。裁判もお粗末。
ミステリーとしても読める構成になってるが、そのように読みたい人は、裏表紙の惹句、解説、写真ページなどを先に読んではいけません。
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アンドレイ・チカチーロのお話。
文章が硬くて少し読みづらかった気がします。
事件の事、チカチーロの事、詳しく読めたと思います。
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旧ソ連で起こった、被害者が53人にも及ぶ連続殺人を追ったノンフィクション。
最初の行方不明者⇒死体が見つかり、警察が動き出すも、見当違いの捜査をしているうちに次の殺人が(※以下繰り返し)と言うあたり、ありがちな展開。
捜査がなかなか進展しないのが、犯人が狡猾だからと言うより、内部機構の問題だと言うのもよくあること。
実際、そんなやり方でよくぞ犯人が捕まったと正直思いました。人海戦術万歳。
だからこの物語が恐いのは、残虐かつイカレた殺人犯(←いちおう多重人格傾向らしい)がこの世に存在すると言うことより、そんな人間が悠々と殺人を犯し続けることを許す社会機構が存在する(=存在した?)と言うこと。
また、そのような社会機構の中で暮らすことに対して、人々が疑問を感じないことの方にあるのです。
書き手がアメリカ人なので、旧ソ連の体制に対して、より批判的に書いてるとは思いますけどね。
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ソ連邦崩壊をひかえた1982年、
ロシア南部の森のなかで、
凌辱の跡もあらわな少女の惨死体が発見された…
それがすべての始まりだった。
森に誘いこまれ殺される子供が続出し、
事件を担当するブラコフ捜査官は、
精神科医の協力を得て恐るべき連続殺人犯を追う。
そしてついに逮捕された男、
チカチーロには多重人格者の疑いが!?
8年間に50人の少年少女の命を奪った異常殺人者の
素顔を暴く、驚愕の犯罪心理ノンフィクション。
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結局、アンドレイ・チカチーロが何故、長年に渡って誰にも知られずに
50人以上の人を惨殺できたのか・・・
よくわからなかった。
この事のほうが怖い気がするよな〜。
どう考えてもロシアの国家社会が手を貸したようにしか、思えないんだもの。
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私が読んだハードカバーのほうはもう絶版らしく画像がないのでこちらを登録。チャイルド44の元ネタとなった事件。国家のあり方ひとつで犯罪を助長させることもあると知った。日本に生まれてよかったと心から思った。
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091102-091105
図書館で借りるのは二回目。
前回借りた時の自分の予約票が入ったままだった。
アンドレイ・チカチーロ
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数年感にわたり50人以上の子供を惨殺していたという事実にまず驚愕
警察、何やってるんだ!
それなりに人の良さそうな容貌的な記述がされてるけれど、裁判中の犯人の写真は凶暴そのもの
あふれんばかりの狂気がプンプンで夢に出てくるかと思った
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トム・ロブ・スミスの『チャイルド44』と『グラーグ57』が面白かったので、そこからの流れで読んだのだが、流石にノンフィクションだけあって凄まじい。
大量殺人鬼を追うという主題だけでも重いのに、そこに崩壊前のソ連の国家情勢なども絡んでくるので、苦しいことこの上ない。だがそれだけに読み応えもあり、帰りの電車では何度も乗り過ごしそうになった。
チカチーロは逮捕前に2度、容疑者として名前が挙がっているのだが、いずれの場合も証拠不十分で追及を免れている。こちらはもう犯人を知っているので、民警なにやってんの!ともどかしい。
不謹慎な連想だが、『志村!うしろー!』と思った。
ところでアンドレイ・チカチーロについて実は以前から気になっていたことがあった。
あのシャツだ。
テレビか雑誌か、何で見たのかは忘れたが、法廷に引き出されて、遺族の復讐から身を守る為に設置されたという檻の中に座らされたチカチーロが着ていたシャツがえらく変だったのだ。
赤、青、白のブロックチェックに何か模様が描かれていて、派手というかセンス悪いというか、およそ殺人犯が法廷で着るに相応しい服だとはとても思えなかった。スキンヘッドもまたインパクト大で、それでチカチーロといえば『変なシャツ着た禿のおっさん』というイメージになってしまった。つまり私はあのシャツをチカチーロの私服だと思っていたのだ。
だが、この本でチカチーロの初公判のくだりを読んでいたら、『1980年のモスクワ・オリンピック記念の図柄(中略)の少し滑稽なスポーツ・シャツだった』と書かれたそれは、国から与えられた官給品だった。更にスキンヘッドだったのも別に禿げていたからではなく、『監獄の理髪師の手ですっかり剃り落とされていた』からなのだ。
シャツはチカチーロのセンスではなく、スキンヘッドなのも身体的な理由からではなかった。誤解だったのだ。だからって申し訳ないと思う必要もないのだが、何となくバツが悪いようなおかしな気分になった。
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少し前に読んだ「チャイルド44」のモデルになり、五十数人(正確な数は本人もわからないが)の命を奪った、旧ソ連の共産主義体制崩壊期に起きた事件のノンフィクション。
何故そんなにたくさんの人を殺害できたのかを、主にソ連の旧体制の本音と建前による矛盾からとする「チャイルド44」の見方は、ここにも出てきて説得力がある。
当時当所での裁判制度が未熟なので、真相や原因・再発防止策等がはっきりしないまま、犯人は死刑になり現在ではこの世に存在しない。
少しの人数を殺すのであれば責任能力が有るが、これだけの数の人殺しができるのは、「自らの行為を自分で制御できない」(本文より引用)ほどの精神状態であるとする、作者の見解もわかる気がする。ただ、被害者の遺族や世論にそれを納得させるのは難しいと思う。
映像化されているらしいので、見てみたい。