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最古の文字の発明により、思考し記録する人類社会の基盤を創造した、文明の遥かなる源流、メソポタミア。楔形文字を手掛かりに、文書・法典・科学・卜占・宗教・神話など、アッシリア学の最前線を明快に語る。(TRC MARCより)
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[ 内容 ]
本書は、アッシリア学の意義および古代中近東文字の解読史を語りつつ、楔型文字、夢占い、身代わり王、ハンムラビ法典、自由恋愛、宗教、宇宙創造論、死の神話等々、残された記号群を鮮やかに解読して、理性と想像力の驚くべき豊かな精神世界へと誘う。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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ようやく読めた!
8年ほど前に松岡正剛さんが絶賛されていたのを見て、いつかはと思っていたのが、ほんとようやくです。
COVID-19のによる外出自粛には、じっくり腰を据えて読まないといけないと思って、選んでよかった。
気になった点。
・霊感による夢占い。
・メソポタミアには二つのタイプの卜占があり、神々の啓示による「霊感的卜占」、人間の頭脳活動による「演繹的卜占」。
・演繹的卜占は、純粋な経験から、観察結果を記録し、運命に影響を与えるものとして予期されるものになった。肝臓占いなど。
・ハンムラビ法典は「法典」ではなく、ただの判決集。しかも世界最古ではなく、同種の「法典」は、ウル第三王朝の創始者ウル・ナンム(前2111-2046年頃)まで遡る。
・事例や経験を法則や原理に一般化する発想が、古代バビロニアにはなかった。