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たいていの本は飛ばし飛ばし速読するが、これはゆっくりと読んだ。
個人情報と連動させて広告を表示するというアイデア自体は、Googleはじめ今のネットビジネスの主流になってきていて、先見性はあったのだと思う。
資金繰りに振り回される中でコミュニケーションが取れず人が離れていくというのは実際渦中にいると打ちひしがれるだろうなぁと。
書籍化してくれたのは非常にありがたかったと思う。
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起業する際のパワーと倒産するまでの責任という、創業者ならではの経験を惜しげもなく公開してもらった気がする。
「ビジョナリーカンパニー3 衰退の5段階」を読んだ直後だったので、その要素がことごとく当てはまった。
-引用-
ベンチャー大国米国では、アイデアを出し、企業するいわゆる「起業家」とその後実際に経営を行う「経営者」が別人であるケースは、珍しくない。要するにこの2つの仕事は正確がまったく異なるものなのだ。両方の資質を持っているならばともかく、片方だけの場合、どちらかの仕事に専念した方が良いに決まっている。
人は企業の最大の財産だ。特にうちのような中小企業にとっては、最後は金じゃない、人だ。でも、ぼくは資金繰りに追われて、その基本を忘れていた。
企業の成功や失敗から何かを学ぶには、最後に示された「結果」だけに注目するだけでは不十分だ。その「結果」に至るさまざまな過程を丹念に追い、背景にある時代を透視し、分析する必要がある。
そもそも、ぼくは日本の企業社会において経営者を務めるうえで、致命的な欠陥を有していた。「組織」に対する理解がまったくなかったのである。社内人事、社外営業、金融機関との付き合い、広告主との付き合い、マスコミへの対応、そしてプライベートでの振る舞い。どの場面においても、企業や社会といった組織に対する根本的な理解を欠いたがゆえのミスを、ぼくはいくつも犯してきた。そしてある意味で、これらのミスの集積が倒産につながったといっても過言ではない、と今では思っている。
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【心に残ったキーワード】
・自分は会社の中で一番大切な「人」を見れいてなかった
-社内でクーデターがあったとき
・企業家と経営者は違う※後で確認
-ビジネスを立ち上げるのと維持させるのでは性質が異なってくる
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ベンチャーを起業して億単位の融資を受け、ビルゲイツにまであった企業が、メインバンクであった住友銀行から増資を断られたのをきっかけに破産へと転がり落ちて行く、小説のような実話。
あまりに話が壮大すぎて、私達のベンチャーと結びつくところは少ないのだけど、なんともいえない余韻です。
板倉さんは人を巻き込む力がものすごい。そして、昨日VCのひとが、この巻き込み力をみる、と言っていたのを思い出しました。
そして、この人はめげない。会社も破産して自己破産しているのに、一年以内にこの本を書いている。
そして、今はまた起業している。
壮絶な経験をしたのに。
それだけの魅力が起業にはあるのかな。
時間があれば普通にノンフィクションとして、お勧めの本です。
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経営で成功している話はごまんとあるが、破産する過程を赤裸々に綴っている貴重な本。
ベンチャー企業の存続がいかに難しいかを実感させられる。
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スタートアップ企業にとって資金繰りが如何に肝要かを示す一冊。
まさに飛ぶ鳥を落とす勢いであったハイパーネット社。一転して崩壊の一途を辿り倒産に至るまでの軌跡が物語形式で赤裸々に語られる。倒産後、インターネット広告は既存メディアを凌駕するほどに拡大した。板倉氏の先見性は十分にあったのだろう。あと1年延命していればITバブルの恩恵で生き残っていたかもしれない。もしかすると日本を代表する企業になっていたかもしれない。だがその時は来なかった。
本書を読めばわかるが、板倉氏の起業家としての資質は素晴らしいものがある。IMSやハイパーシステムのビジネスモデルは俊逸だし、各業界の有力者とのコネクションを築いて事業を立ち上げていく行動力は成功物語そのもの。しかしかつてはベンチャーだったアスキーやマイクロソフトの抜き差しならぬ態度や銀行の貸し剥がしを受けて徐々に事業は立ちゆかなくなっていく。ここでひとつ注意が必要なのは、銀行やリース会社が一方的に融資を引き上げたわけではなさそうなところ。当時の経済背景はあっただろうが、事業計画の未達や滞納などの債務不履行の事実も記述されている。失敗学としての著述であればこの点について詳しく触れて欲しかった。この感覚の違いこそ日本にベンチャーが浸透しない最大の要因であるのだから。
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非常に重い内容の本だけど、文体は軽いのでさくっと読める。
ベンチャーがもてはやされた時代に、起業し、倒産に至るまでの生々しさが伝わってきました。起業するなら、堅実に。。。
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普段ビジネス書を読んだりしないので小説じゃない(プロじゃない)文体に慣れなくて読了まで時間がかかってしまいました。
失敗を糧にして、この方はまた企業したのですね。すごいなぁ、懲りないというかなんというか。多くの負債と自己破産、ここではかなりの人が迷惑を被っているはずなのだが、を経て、それでもまた企業する、このくらいのバイタリティがないと結局企業なんてできないのだろうな。とりあえずこの新しい企業でもう失敗しないで迷惑をかけた人たちに何とか少しでも貢献できたらいいんだろうね、と余計なお世話なことを思ってしまいました。
企業は難しい、UnlimitedなLiabilityがどういうものなのか、というのを学ばせていただきました。
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こんな詳細によく覚えてるなーというのが本音。時期が悪かったと言う人もいる。しかし、その後、同じようなサービスがないことから失敗なんだろう。それにしても、夏野さんは世渡り上手だな。
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会社経営の時、何に重きを置くかを間違えることによって会社が潰れてしまう失敗例。社員を大事にしないことでクーデターや離脱者が出てしまう。
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会社が倒産するときって、こういう感じか。
もちろん全てが同じパターンではないはずだが、
大いに勉強になった。
会社というものは、必ずしも業績が悪くて倒産するわけではない。
いろんな理由が後から分析はできるが、
その時に当事者でどこまで客観的に理解できるものか。
しかしこうして見ると、
道を誤った瞬間や、運気を逃した瞬間などは、直感的にわかる。
経営者にもいろんなタイプがいる。
自分は「社長失格」の板倉雄一郎のようなタイプではないが、見習うべき部分もある。
自分の性格やタイプを見誤って、無理に演じないことだと僕は考える。
自分は自分の考えに従って、自分のやり方でやるのがいい。
小さく長く成功するタイプもあれば、大きく派手に成功するタイプもある。
どちらがいいという話ではない。
要は、自分は何を目指しているのか。
どういう会社にしたいと思っているのかだ。
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資金繰りの重要性が学べる一冊。意思決定者であり、0→1を生み出す役割にあった社長が資金繰りに翻弄されて、hン来の役割を果たせず倒産まで追い込まれるまでの記述のリアルさを疑似体験できた。
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これは、面白かった!
南場さんの「不恰好経営」に紹介されていて、茂岩さんが参画する際の、こんな本読んでみてワクワクしたのなら来なよ、のシーンの本。
90年代半ばのベンチャーブームとインターネットの走り、15年近くたった今だからこそ振り返られる、当時としてはもの凄いビジネスモデルだったんだろうな、と。
97年に自身の破産も踏まえながら、時代の流れを予言している。
確かに経営者として問題は複数あったかもしれないが、時代に果敢に挑戦し、先駆けとなって散っていった本として、かなり面白い本です!
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まず読み物として面白く結果は倒産と分かっているものの内容に引き込まれて読み進められる。
社長としてなぜ倒産の道へ向かったかを企業から細かく描かれており、また本人や登場人物の人柄も見えてきて面白い。
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IT分野における起業のスピード感、栄枯盛衰が伝わってきて非常にエキサイティング。
時代のながれもあるが、起業分野、戦略、駆け引き、そしてやはり人脈による引きの強さを思い知る。
起業する気がなくても良い気分転換、刺激になる。