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投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『迷路荘の惨劇』同様、過去の殺人事件と現在の殺人事件が絡み合う複雑な人間関係があり、また脅迫・殺人を行う謎の犯人の他に、渦中の人・大道寺智子に多門廉太郎なる人物を娶せようとする画策する謎の人物、金田一耕助に上京する智子の付き添いと過去の事件の解明を依頼する謎の人物、そして役者がそろった修善寺の松籟荘に現れた謎の変装老人など謎めいた勢力があることでドラマ性が格段に高くなっています。『迷路荘の惨劇』でウロチョロする謎の「片腕の男」よりもずっと面白い設定だと思います。美女を巡るまたは美女が関わる殺人事件ではありますが、悪女が登場しないところもポイントが高いです。殺人の機が恋情・劣情のみというピュアさも読後感の良さに貢献していると言えます。また、一家の悲劇を生き延びたお姫様・智子が幸せになれそうなところで物語が締めくくられるのがいいですね。「救いのある」悲劇。
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投稿者:柿右衛門 - この投稿者のレビュー一覧を見る
源頼朝の子孫が住むとされる伊豆の小島。
そこにはたぐいまれの絶世の美女が住んでいた。
彼女に近づく男に次々と死がおとずれる。
小島にかくされた彼女の過去とは?
真犯人は?
リズムのいい文章と、様々な場面展開で読者をあきさせることなく引き込んでいく。小物ひとつ、背景一つの描写をおろそかにしていないところに横溝作品の魅力を感じる。
書かれたのはかなり昔になるが、今読んでも十分に楽しめる。
たまには昔ながらの推理小説にどっぷりはまるのも面白いのではないだろうか。
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
これぞ、横溝正史ワールドが全開です。血の秘密、おどろおどろしい惨劇、出生の秘密、映画化や、テレビ化を何度もされている作品ですが、こういう絶世の美女には、誰が、やるか、で作品が変わりそう
【ネタばれ】映画とはだいぶ違います。
2019/09/29 13:54
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投稿者:KazT - この投稿者のレビュー一覧を見る
市川崑監督の映画を観たことがあったが、展開が早くよく理解できない部分もあったので、原作を読んでみました。
原作を読むと、映画ではずいぶん設定が変わっていたことがわかりました。
原作の方が面白いと思いましたが、他の金田一耕助ものに比べてミステリーとしての謎解きの面白さは少ないように感じます。
でも、ヒロインがハッピーエンドで終わるのは後味がよいです。
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こないだ稲垣さん主演でドラマやってましたな。栗山千明はたうそう美人でした。横溝正史は陰惨なんだけど妖艶な感じがして好き。
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かの有名な推理小説家、横溝正史の金田一耕助シリーズの名作『女王蜂』です。
金田一耕助シリーズの中でも特に名作といわれる作品群は、大抵ほぼ必ずと言っていいほど美女や美少女がメインヒロインとして登場して、事件の渦中に巻き込まれますよね。王道。
この作品ははじめて読みましたが、やはりその王道中の王道な設定でした。
さすがに歴史ある古典的な推理小説(ミステリー)だけあって、謎やトリックはやはり使い古された古典的なものなんだと思います。というか、この横溝正史を始めとする推理小説家たちが、そういった謎やトリックを使ったから、使い古されてきたわけですが。
まあそういうわけで、いつも横溝正史の金田一耕助シリーズを読む時は、あまり推理という部分には重点をおかずに読んでいます。ストーリーテリング重視。
で、肝心のストーリーですが、古い作品ではあるものの、非常に楽しんで読めました。
というか、金田一耕助シリーズの時代設定や背景設定は、いつも個人的に非常に好みなんですよね。この時代を感じさせる古臭さがたまりません。
登場人物たちの豊かなキャラクターも非常に魅力的。
特に、大道寺智子の義理の弟、大道寺文彦や、九十九竜馬のキャラは良い味出してたなぁ。
推理の部分に重点をおかずに読んでいるせいで、最後のどんでん返しにはまんまとひっかかってしまいました。心地よい裏切られ感。参りました。
物語全体を通して、この作品『女王蜂』は、金田一耕助シリーズの中でも特に本格的なトリックがふんだんに使われていた気がします。
おかげで、ラスト以外にも色んなところで騙されまくりました(笑)。
横溝正史の作品はやはり文体が古いので、読み始めるのにちょっと気合のいることが多いんですが、さすがに内容が安定して面白いので、安心して読めるなぁ。
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脅迫状、鏡にかかれた警告文、盗まれた写真、謎の人物の影、多門連太郎の正体と、気になる要素がやまほどあります。
しかも最初のほうで過去の殺人現場が公開されており、その詳細を知りたいと思う気持ちとあいまって、とまることなく読み進められる本です。
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誰もが知ってる、金田一耕介シリーズ。
小説で読んだのは初めてだった。
昔の小説だからとっつき悪いかと思ったが、
さほど苦にはならなかった。
想像以上にさらっと読めた。
むしろざくざく進めたくなる物語。
トリックよりも、人の感情が気になった。
みな、いろいろ考えて生きている。
だから事件も起こる。
複雑そうに見えるのは、
みなが見せたくないところがあるから。
誰もが持っている感情のため、事件は起こる。
金田一は頭がいいというより、
人の感情を推し量るのが、大変うまいのかも。
読み終えたので、獄門島を購入しました。
また楽しみ。
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フジテレビのドラマで大道寺智子役を栗山千明ちゃんがやっていて、えらく綺麗だと感じ入って買いに行きました。多門連太郎役が及川光博さんなんですよ!王子!(うっせ)
映画もドラマも見ましたが、宮家との関わりとか、やっぱり御大といえば血族泥沼ですよ!!ロマンス要素もたくさんあって、読後のすがすがしさは感動物です。
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金田一耕介シリーズの中ではこれが一番好き。
とにかく横溝正史の書く艶やかで華やかな女性が好みで。
それだけに最後の大団円が惜しい。
男とくっつくだけが女性の幸せではないはず!
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「金田一耕助vs絶世の美女」というあおり文句だったんだけど、そうでもない(苦笑)
横溝作品の中ではロマンチックナンバー1になるんじゃないだろうかと思われる作品。
キャラクターひとりひとりがとても魅力的でした。
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絶世の美女、源頼朝の後裔と称する大道寺智子が伊豆沖の小島・月琴島から、東京の父のもとにひきとられた十八歳の誕生日以来、男達が次々と殺される! 開かずの間の秘密とは…?
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横溝さんも結構好きです。女の魅力に引き込まれてしまった物語。
過去の事件との絡み合いが面白いです。
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長いけれど次々事件が起こるので一気に最後まで読ませる。トリックはそんなにすごくないけれど、やっぱり構成がうまいと思う。
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金田一耕助シリーズ
月琴島から東京にやってきた大道寺智子。東京に来ることに対する脅迫状。智子の父親である日下部達哉の謎の死。妊娠中だった母・琴絵と結婚した日下部の友人・欣造。死の直前、日下部がうれしそうに語った「蝙蝠」の謎。20年後の智子をめぐる男たちの争い。時計台で殺害された遊佐。遊佐にある秘密を漏らした元旅芸人・姫野東作の死。同じく智子に言い寄った三宅の死。20年前の写真を持った金田一襲撃事件。奪われた写真に写っていた秘密と「蝙蝠」。智子の周囲に現れる多門連太郎と名乗る謎の青年と衣笠元公爵。智子と母の琴絵の家庭教師を務める神尾の編み物の記号。
2003年5月6日購入
2003年5月15日読了