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蒲団だけじゃない、田山花袋

2020/11/27 22:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

自然主義作家、田山氏のあの情けない竹中先生が哀れな名作「蒲団」の発表が1907年で、この作品の発表が1909年(1908年に書かれた「生」、のちに書かれる「縁」とあわせて自伝的三部作と呼ばれている)。ついでにいうと既読の「田舎教師」(救いようのない悲しいお話、でも私はそんな話が好き)が1908年の発表だ。田山氏の作品は自然主義なのだと教科書には書かかれているが、それがどういつものなのかは読んでみないとわからない。とにかく主人公が恰好をつけていないのが面白い。神戸の女学校から来た弟子の女性って、ひょっとしたら「蒲団」のあの人?と思ったり、友人田邊が主人公に自分の作品が評判がよくないので困っているという話をするが、その作品名が「運命論者」つまりそのモデルは親交のあった国木田独歩氏ではないかと思うと面白い

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