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紙の本
前々からこれが映画化されるのを楽しみにしていたものとしてはぜひとも観なくては！！！
2007/06/04 07:46
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：よっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画 『ザ・シューター 極大射程』がまもなく封切られる。原作はスティーヴン・ハンターの傑作『極大射程』だ。今から八年も前に発表された作品である。
ヴェトナム戦争で８７人を倒した伝説の名スナイパーボブ。今は隠遁生活を送る彼にある依頼が舞い込む。新開発の３０８口径弾の試射だ。そして１４００ヤードの長距離狙撃に成功する。だがこれは謎の組織がボブを陥れてある巨大な陰謀を遂行するための罠だった。
狙撃、暗殺といえばフレデリック・フォーサイスの『ジャッカルの日』だ。ドゴール大統領を狙う暗殺者ジャッカルとこれを阻止する治安当局との追いつ追われつの攻防そのものの緊迫感にはこれまでの小説が描けなかった圧倒的な魅力があった。
スティーヴン・ハンターの狙撃手スワッガーシリーズはこのマンハント攻防のサスペンスに加え、名作西部劇同様の工夫を凝らした数々の決闘シーン・銃撃戦を見せ場に、狙撃のディテール、ストイックな主人公の魅力などを上手く交差させて第1級の娯楽作品に仕上がっている。
悪い奴は強くなければいけない。善玉主人公は絶体絶命のピンチに陥らねばいけません。そして勧善懲悪の大団円。法廷ものサスペンスのおまけまでついているのだ。
前作の『ブラックライト』を遙かに上回ってスピード感溢れる逆転逆転のマンハント劇。読み出して寝不足になってしまいました。
『ロッキー』とか『ランボー』と同じく、アメリカンヒーローの、独りよがりな嫌らしさが少し鼻につくけれど、そんなことはこれだけ楽しめればどうでもいいや。
紙の本
動かないアクション・ヒーロー
2002/03/01 01:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：キイスミアキ - この投稿者のレビュー一覧を見る
アクション大作！
という紹介の通り、素晴らしく面白いエンターテイメント作品。下巻から読みはじめてしまうという間違いを犯しつつも、最終的には楽しい読書となった。
主人公のボブは英雄ともいわれていた元軍人で、１キロ以上離れている標的にさえ弾丸を命中させることが出来るという射撃の名手。彼は、精巧なライフルの試射を頼まれ無事に成功させるのだが、この依頼はある組織が仕組んだ陰謀であり、大統領暗殺未遂や司祭を殺したという重罪の容疑で当局から追わる身となってしまう。
ただの名手というだけではなく実戦の経験を有した軍人なので、競技者にはないような恐ろしいくらい兵士としての力を持っている主人公。一秒単位で繰り返し射撃することが出来る洗練された動きや、自分の命が狙われているような過酷な状況下であっても超人的な集中力を保ち、思考が常に相手の先を行っていて非情に落ち着いているという能力を有するヒーローである。
しかし、非情なスナイパーというだけではなく、ありふれた中年アメリカ人男性という部分も強く持っているキャラクター。このような部分は、完全にハリウッド的なアクションヒーロー染みている。
得体のしれない組織を相手に、その実態を明らかにしていく過程が面白い。最後の逆転として、期待せずにはいられないシチュエーションである法廷劇も盛り込まれ、良くも悪くも映画のようだ。
本作は、キアヌ・リーブスのボブ役により、映画化されるとのころ。ブッダ役や、『マトリックス』のネオ、元々は青春スターだった俳優だが、太り過ぎてなければ似合うかもしれない。
紙の本
射撃好きにはたまらない（そうでないと没入はつらい）
2001/10/09 02:33
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者：ころび - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直に言っちゃう。一度投げました、これ。丹念にボブをはめる準備をしているのは、わかるんだけれど、どうにも眠気を誘う。で、再挑戦。で、一気読み（笑）。そのうち記憶にある名前のＦＢＩ捜査官の動きを追い出す。う〜。きっとボブは彼の名前としでかした失敗を知っている埋め合わせに、ここでボブの名前に当たらせたんだろうなぁ、と思いつつ。200Ｐあたりでやっとボブをはめるからくりが見えてきた。なるほど。そこからは一気一気。回り出すと止まらない崖から落ちた雪玉。大きく育って、大変満足いたしました。ははは。いやぁ、でだしボブって相当な年寄りかと思いましたが、40代後半なのね、まだまだなんとか無茶の出来るお年頃だ。同世代読者はきっと喝采を送ったことでしょう。いまいち、も少しニックに活躍させたかったけれどね、まあ、見せ場はあるし文句は言わないでおこ。
