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私はあまりエッセイを読まないのですが、柳美里さんの作品に熱中するようになったのはこの本からでした。
彼女特有の鋭利な文体と、少女時代の記憶。
幻想のようでありながらこれは真実であった、そう気づく度にぐっと惹きこまれていきます。
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柳美里さんの半自伝とフィクションが混在している本。在日だったこともあり、多くの困難に直面した人生だったようだ。それを乗り越え、今に至る彼女を尊敬する。
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自らの在日2世として生きた個人史をつづったエッセイ集。世界へと結びついてはいないが、『8月の果て』のプレリュードといっていいだろう。見開き外祖父「梁任得」を中心とした家系図も出ている。「私はなぜこんな早すぎる自伝めいたエッセイを書いたのだろう。過去を埋葬したいという動機はたしかにある。私が書いた戯曲の主題は<家族>であり、その後書きはじめた小説もやはり<家族>の物語からのがれることができなかった。p.268」「今年のはじめに、15歳のとき自殺を試みた逗子の海岸に行った。p.268」『8月の果て』のモデルとなった15歳で海に飛び込み自殺するナミコの年齢と同じ年齢である。
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小学生の時に母にすすめられて読んだ。それから暫く柳美里耽読していた時期がありました。おもしろかったです。
これは柳美里の自伝のようなものなのだけど、多分小説よりもおもしろい。
この前読んだ高田馬場〜は迷走している感じがしたなぁ…
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著者の自伝的エッセイ。作家にたどり着くまでの壮絶な人生が綴られています。どこまでが真実(現実?)なのかわからなくなるほど、えらいことになってました。カバーイラストのなごやかさとのギャップが激しすぎる。
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柳美里さんのはじめて読んだ作品。思春期の私の心には、今までに経験したことのない経験と、感情にぐっさり刺さっていた。
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あまりにも壮絶な自伝的小説。アイデンティティを獲得する為の行程(創作)は一生続いていくのか。文章としては稚拙な部分もまだあるがそれを補って余りある。
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もういいよっていう程までに、何から何まであけすけに書かれている。胸が苦しくなるから一度しか読んでないけど、売れずにずっと本棚に立てかけてある。柳さん、痛々しいけど、放って置けません。
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なんか壮絶な話だった。
自伝だけど・・・。(この本だったよね?)
でもなんか救われた気がした。これ読んで。
救われる要素は微塵もないのに。
一回頭が壊れてももとにもどれるんだね。
柳さんの他の作品も芝居も観たことないんけど、(三月兎だっけ?)また自虐系だったら嫌だなと思って敬遠してる。
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『昭和四十三年、夏至の早朝、在日韓国人夫婦のあいだに一人の女の子が生まれた―。家族のルーツ、両親の不仲、家庭内暴力、苛烈をきわめた学校でのいじめ、そして自殺未遂…。家庭や学校、社会との、絶え間ない葛藤と軋轢のなかで歩んできたみずからの姿を見据え、類いまれな“物語”へと昇華した感動の一冊。作家としての豊かな資質を示し、読者に生命の力を吹き込んだベストセラー作品、待望の文庫化。』
◆自伝小説。柳さんは壮絶な人生を歩んできたとは知っていたけど、こんなにもずっと辛い状況だったんだなと、読んでいて胸が痛くなった。それで今は素晴らしい作品を書く人になっていることがすごいなと思う。
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どんな話だったのか全く記憶にない。話がどろどろしてたのと、全体に漂ってた生ぬるい湿っぽい空気感は覚えてる。
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読んだ時期:2007年11月
柳美里の本が急に読みたくなって手にした作品。
自伝書なのですが、多くの影のある経験を負っていた方なのですね。
その心の傷を赤裸々に語っていて、読んでいて心が痛くなりました。
家族の崩れかけた絆、馴染めない学校、在日韓国人であったために受けた周囲の目等、私には理解できないほどの辛さ、苦しさでした。
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たいてい自伝小説には、自分の半生を皮肉に見つめる作者の視線が垣間見えるものだけども、柳美里の場合は、視点をぶらすことなく、淡々と自分の苦しみの半生を語っている。不安定な自己のルーツと家庭に翻弄されながら、生命を燃やす人間像は、正直読んでいて胸が苦しくなったがなぜか読むのをとめられず、2限分の授業をムダにして読んだ
どんな思い出にも結局は自分の主観による書き換えがなされていて、真実はどこにもない。といったふれーずが印象的
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筆者のいじめ体験が豊富なんだが、彼女いわく。
私がいじめにあったのは理不尽なことでなく、何か原因があったのだ。私は生意気だったし、自分は選ばれた人間だと思っていた。もの心ついたころから、私と他者のあいだには深い溝があって、決して向こう側には行けないと感じていた。
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昭和四十三年、夏至の早朝、在日韓国人夫婦のあいだに一人の女の子が生まれた—。家族のルーツ、両親の不仲、家庭内暴力、苛烈をきわめた学校でのいじめ、そして自殺未遂…。家庭や学校、社会との、絶え間ない葛藤と軋轢のなかで歩んできたみずからの姿を見据え、類いまれな“物語”へと昇華した感動の一冊。作家としての豊かな資質を示し、読者に生命の力を吹き込んだベストセラー作品