- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
90分でわかるアインシュタイン みんなのレビュー
- ポール・ストラザーン (著), 浅見 昇吾 (訳)
- 税込価格:1,320円(12pt)
- 出版社:青山出版社
- 発行年月:1999.9
- 発送可能日:購入できません
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
4 件中 1 件~ 4 件を表示 |
紙の本
「相対性理論」が90分で分かるわけではない
2004/12/04 11:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
原題は「Einstein and Relativity」といい、「90分で分かる」という言葉は含まれていません。この著者には先行する「90分で分かる哲学者」シリーズがあり、そのスタイルをなぞった本書の邦題にも「90分」がつけられたようです。
本当に90分で分かるのかどうかを確かめるために、ストップ・ウォッチ片手に読み始めました。途中でトイレに立つ際には時計を止め、実際に文字を追った時間だけを厳密に測ってみたのですが、「訳者あとがき」まで含めて読了するのに費やした時間は1時間17分28秒。分かるかどうかは別にして、読み終えられるかどうかという点に限って言えば、謳い文句の「90分」というところには偽りはないようです。
ただし、本書はアインシュタインの生涯を簡潔に追った評伝であり、一般相対性理論についても触れているとはいえ、そもそも発表当時の世界にはこれを完全に理解できた人がほとんどいなかったというほどの理論ですから、本書を読んでもその「途方もない」理論を、私のような物理学の門外漢が理解できるような作りにはなっていませんでした。
「アインシュタインを分かる」という題名の書物に大抵の読者が期待するのは、彼が女性に対してはあまり清廉潔白な人物ではなかったというような挿話に出会うことではなく、やはり彼が人類史に残した偉大な足跡を理解できることではないでしょうか。私自身もそれを期待して本書を手にした口ですが、肩透かしを食らったという思いが残りました。
それでも翻訳は大変こなれていますし、アインシュタインの俗っぽい面に触れた数々のエピソードは興味深く読み進めることができました。旧ユーゴスラビアの街の中に姿を消していった彼の娘リーザールがその後どのような運命を辿ったのか。そしてひょっとして彼女に子孫がいて、あのユーゴ紛争を生き延びていたとしたら。アインシュタインの遺伝子を人知れず運びながら生きている人がいるかもしれない、と想像するのもまた一興でした。
4 件中 1 件~ 4 件を表示 |