コンピュータネットワーク みんなのレビュー

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投稿者：Kana　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

1 章からさまざまな用語が登場する． かんたんな説明はあるが，よみこなすにはかなりの予備知識が必要だろう． しかし，この本の真骨頂は 3 章だろう． 待ち行列の理解のために確率過程の説明からはいっている． この本にはないが QoS など，通信・ネットワークのふかい理解のためには必要な基礎だが，ネットワーク・アプリケーションを専門とするひとには負荷がおおきい． 1999 年に出版されてから改訂されていないのは，残念ながらニーズがなかったからだろう．

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投稿者：ブックレビュー社　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　コンピューター・ネットワークの根幹を支えるディジタル通信の要素技術の解説書。必要に応じて数学的な論証を盛り込んでおり，個々の技術を本質的に理解できる内容となっている。記述は具体的でわかりやすい。数学的な知識を要求する部分もあるが，論理が明確なので，数式を完全に理解できなくても重要ポイントは理解できる。
　ネットワーク機器に関連する部分では，画面表示例などを適切に掲載し，理解を助けている。内容は，インターネットおよびTCP/IPを用いたコンピューター・ネットワークを前提としている。ただし，全般的に基礎的な要素技術についての記述が多いので，TCP/IP環境とは独立したネットワーク技術として学ぶことができる。最新技術が，どの要素技術を採用されているかの紹介も少なくない。
　もっとも，要素技術の説明に重点が置かれているため，個々の通信技術の解説については物足りない印象を受けるかもしれない。経路制御を例に取ると，アルゴリズムの仕組みは詳しいが，経路制御プロトコルであるRIPやOSPFを正面から紹介する部分は少ない。なお，各章の最後には演習問題と参考文献が用意されている。これらは，知識の確認とさらに進んだ学習の手助けとなる。

(C) ブックレビュー社 2000