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著者は中国史を題材にした小説を書いているお方。「夏姫春秋」で直木賞を受賞している。
一般の音楽解説本では解説者のその曲と付き合ってきた生い立ちなどはわかりにくい。この本は著者がクラシックに興味を持ち出した幼き日々が詳しく記されていて面白い。結構、音楽通の人がどうやって音楽を聴いてきたかは気になるところだ。
そこらの解説本と違って文章が綺麗で読んでいて気持ちよかった。小説みたいによめる音楽解説本だと思う。
大好きな曲のイメージが壊れないために作曲者のプロフィールから目を背けていた時があったという話もよく分かる。
少し収録作曲家数が少ないのが残念。もっと宮城谷さんの書いた解説本を読んでみたいと感じた。
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著者は中国史を題材にした小説を書いているお方。「夏姫春秋」で直木賞を受賞している。一般の音楽解説本では解説者のその曲と付き合ってきた生い立ちなどはわかりにくい。この本は著者がクラシックに興味を持ち出した幼き日々が詳しく記されていて面白い。結構、音楽通の人がどうやって音楽を聴いてきたかは気になるところだ。そこらの解説本と違って文章が綺麗で読んでいて気持ちよかった。小説みたいによめる音楽解説本だと思う。大好きな曲のイメージが壊れないために作曲者のプロフィールから目を背けていた時があったという話もよく分かる。少し収録作曲家数が少ないのが残念。もっと宮城谷さんの書いた解説本を読んでみたいと感じた。
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宮城谷氏が選ぶ10曲のクラシック音楽について、CDを聴き比べ世間の評価に囚われず独自に評価しているのが良い。
また氏らしくそれにまつわる人物についてもかかれていて面白かった。
これからクラシックを聴こうという人の入門書に良いのではないでしょうか。
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十年ぶりほどの再読である。
クラシックにおける様々な曲について、古代中国を舞台にした歴史小説を書き続けている宮城谷昌光という作家が解説している紹介本である。
この方の評論については、例えば直木賞での選評などが多少知られているだろうが、本当に面白いものだ。自身の揺るぎない論理の下に書かれていて、そこにブレがない。
私はクラシックに疎いので、ここで取り上げられた各盤についての世間的な評価は知らない。だが、間違いなく、その間には乖離が存在するだろう。
後半になればなるほど、その論の進め方は深化され、舌鋒も鋭くなっていく。ただの紹介だと思っていると唖然とさせられること請負である。
本書の中では十曲の曲について評論が書かれていて、手持ちの盤をすべて聴き直したようである。百枚はゆうに超えている。それだけでも労作であることは間違いない。
また、本書の中では、自身と曲との関係についても多く触れられている。これを不要の物と感じる人もいるだろう。だが、これは、自身がその曲をどのような立場で見ているのかを明示する、ある種の誠実さであると私には感じられる。
そうした部分も加味すると、やはり星五つから下げることはできないだろう。まあ、内容的に見ても、星五つは妥当であろう。
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名前を見てはて?どこかで見たことのある人と思ったら
中国史で有名な人ですね。
著者の多感な時期はクラシックとともにあったのでした。
つらいこともクラシックが慰めたときもありました。
有名どころではなくて
名前を聞くのもお初な人もいます。
そう、好きな曲は一人一人違うわけで
誰もがすごいと評価できるものではないのです。
(著者は3Bのうち二人は苦手だったようですので)
音楽家のたどった歴史がきちんと紹介されているのが
◎ですね。
散々音楽界でディスられた悲劇の作曲家が
今回はメインではないものの出てきます。
すっごい人だったんだなぁ。
聞き比べが一番興味深いです。
このジャンルほど指揮と演奏で
色が変わるものってないと思うの。
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いわゆるプロ評論家とは違った視点、感覚でクラシック音楽を捉えてる。
私にはそれがとても好ましく、手垢にまみれてない、好きな物は好き。良いものは良い。と率直に語ってるのが好感を持てる。
ただ一点、千夜一曲と歌っておきながら、取り上げた楽曲が10曲はないでしょう。
題名に偽りあり。