紙の本
近現代の戦術解説書です
2019/05/05 12:28
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投稿者:瀬戸内在住の猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前著「戦争学」の続編ですが、前著が紀元前から今日までの戦術史を俯瞰的に表した著であるに対して、本書は第二次世界大戦から冷戦後までの近現代の戦術史に焦点を当てた補完的文献となっており、総力戦だった第二次世界大戦が終了した後の「制限戦争」と言うべき時代における戦争形態の変化を知る事が出来ます。
著者は既に故人ですが、本書の内容自体は、現在でも参考になると思います。
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戦史のおおまかな知識を得るには良いと思う。基礎知識とされる「戦いの原則」や「戦力の要素」などは,日常生活とは無関係ではあるが,仕事には十分応用可能なはず。日頃から意識して役立てていきたい。
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第二次世界大戦前夜から冷戦の終了までの戦争形態の変遷だとか戦術の変化なんかを書く
思ってたよりは面白かったよ!
勿論一番真面目に読んだのは第二次世界大戦のところだけど。
戦争の原則みたいなのは不変なのね。
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主に第二次世界大戦を取り上げ、
戦争とは何かを考えている。
第二次世界大戦の他に、
それ以前の世界情勢や
冷戦下の戦争(朝鮮戦争など)、
冷戦後の世界(湾岸戦争)を取り上げている。
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こういうものを読めば読むほどに日本のことが不安になる(笑)
それはさておき、仕事をする上でも非常に有益でした。
また、世界史を別の視点から学ぶのも楽しそうだなと、興味を持ちました。
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戦争を学ぶのは、戦争の方法を知ることから始まる。
二千年の戦史から導き出された戦いの原則的な方法は、
「戦いの目標を確立し、先制・主導権を握って、敵の弱点に対し果敢に機動し、
相対的に大きく終結した戦闘力を持って奇襲的に打撃する。
このとき、敵から奇襲を受けないよう十分に警戒する。また、効率よく戦うためには、
指揮を統一し、第一線兵士にも理解できる簡単・明瞭な作戦計画を作成して、
部隊を無駄なく使用することが必要」
1.目標の確立 - 目的に適合する目標を選び徹頭徹尾追求せよ。
2.主導の獲得 - 不動の心で機先を制して攻撃せよ。
3.機動の発揮 - 弱点を攻めて精神的均衡を破壊せよ。
4.戦力の結集 - 決勝点に一挙に戦闘力を集中せよ。
5.奇襲 - 実行を予期させるな。 対応の暇を与えるな。
6.不断の警戒 - 察知せよ。対処に抜かるな。
7.指揮の統一 - 決断は一人でやれ。(衆知は足し算でなく掛け算)
8.簡単な計画 - 明快、奇抜、大胆、新鮮であれ。
9.戦力の節約 - 恐怖と欲張りで無駄を作るな。
「人事は万事」
頭がよくて生真面目なものは参謀向きの人材、
頭がよくて横着なものは指揮官向きの人材、
頭が悪くて横着なものは何かに使えるが、
頭が悪くて生真面目なものは戦闘に害を与える。
先入観は転機を見失わせるが、先入観を捨てられる人は天才。
これができない場合に補う唯一の方法は、現場に出て五感と肌で真実をつかむこと。
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[ 内容 ]
世界の紛争に目をやれば分るように、戦争の危機は身近なところにたえず潜んでいる。
本書は、在日米軍との共同作戦計画にも携わった自衛隊の元作戦幕僚が、第二次世界大戦から朝鮮戦争やベトナム戦争、中東戦争や湾岸戦争などに至る近・現代の戦闘を検証し、戦争のテクノロジーを明快に説いた、類書のない画期的な戦略・戦術読本。
前著『戦争学』同様、経営戦略や人生の知嚢としても、おおいに役立ちます。
負けられないあなたのための、この一冊。
[ 目次 ]
第1章 戦争を考えるために
第2章 第二次世界大戦前夜
第3章 第二次世界大戦
第4章 冷戦下の制限戦争
第5章 ポスト冷戦の局地戦争
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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本作は近代戦の話である。前作はドクトリンが話の中心であったが今回は戦争の様態とドクトリンのかかわりが中心である。こうして全体的なドクトリンの話とそれをいかにして運用するのか、運用する方法はどう変わっていったのかを解説している。さらに、当時主流だった総力戦論や戦略爆撃論などの説明。その時の軍事的な列強の情勢などが事細かに説明されているのでどのようにして戦争へ突入していったのかなども読むことができる。20世紀に入ってからの大きな戦争に関してはほぼすべて俯瞰して読めるのですばらしい。特にベトナム以降の戦争教義に関してはあまり本がないためどういう推移で戦争が行われたかを知るのにもなかなか良い本であろう。
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第一次世界大戦以降~現代までの戦術・戦略論の概要。特に戦闘教義の変遷を追っている。
戦闘教義とは、必殺技戦術のこと。優れた戦闘教義がないと、優れた戦略が構築できない。平時から、過去の反省を基に、戦闘教義をよく研究・ブラッシュアップすることが大切。
企業の研究開発にも役立つコンセプトが多い。
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前著「戦争学」は通史だったが、新戦争学では、第二次世界大戦後の近代戦のみを取り上げている。総力戦から局地戦になっていくところを紹介している。
第1章 戦争を考えるために
第2章 第二次世界大戦前夜
第3章 第二次世界大戦
第4章 冷戦下の制限戦争
第5章 ポスト冷戦の局地戦争
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初っ端の「得意技がなければ戦術はなく、戦術がなければ戦略はない」に、「著者、大丈夫か」と思わせられ(「戦術は戦略の下位規範で、戦略は外交・国家目標・国民の福祉の実現に奉仕する」を見事に逆転)、かつ、結びの「上手に戦って勝つ方法を学ばなければ」に、俗にいう戦いの本義を等閑視?(戦いは勝つ時も負ける時もある。ならば、勝つ方法だけでなく、軍事専門家は上手く負ける方法の探求も必要)との疑問も。その意味で、本書は近い所しか物が見えない著者の、極狭の戦術論との疑念が湧いたが、その限定テーマの書で見るとなかなか面白い。
◆本書は、この極狭義の軍略論について(外交や国家的意図はほぼ無視)、WWⅡ(欧州、アジア太平洋両戦線)から朝鮮、ベトナム(広義のインドシナ紛争も)各戦争、さらに、冷戦期米ソ軍事的対立の表裏両面からポスト冷戦(湾岸戦争には言及)まで筆が及ぶ。◇著者の元陸将補歴から伺えるように、陸上戦(例WWⅡの独ソ戦、ノルマンディ後)は詳細。中東戦争やベトナムでのゲリラ戦も同様。が、海戦は凡百な素人でも判るレベル。特に、何故日本海軍は陸上基地を軽視したかに関し、淵源から言及せず、玄人の識見への期待は興ざめへ。2000年刊。
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意図して民間人を標的にしたのと付随的損害を混同したりなど、不正確な記述が散見されるため、あんまりしっかり勉強したい人が読むものではない。