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J.T. リロイ 著書の「サラ〜神に背いて」を読んた。全体的に不思議の国のアリスワールドが広がっていて、グロテスクなファンタジーというのが率直な感想。ファンタジーというのは語弊があるかもしれないけど、あたしにとってそちらの世界はかなり非現実的。著者の自伝的小説ということで少し衝撃的な部分もあるのですが、どうも主人公像がパーティーモンスターのマコーレー・カルキンを想像してしまう。でも、あたしの中でカルキンってホーム・アローンの頃で止まってるから、そっちの方が近いかな。
J.T. リロイ を調べているうちに、yeah yeah yeahsのNick Zinnerとツーショットの写真を発見してしまった。yeah yeah yeahsってその見て呉れからパンキッシュなのを想像してしまって聴かず嫌いのまま終わっているのですが、なんだか最近BjorkのHayper-balladのカバーを出したらしい。き・聴いてみようかな…
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タイトルが素晴らしいので…・じゃなくてネタバラシを読んだので。あーあーそれっぽい!!確かに予想される方向からヘアピンカーブであれれれ? 続きあるのかしら。アメリカの民話っておもろいよね。
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今更読んだー。まあ「美貌の少年娼婦の自伝」が嘘だってのもわかったことだし、今後はアメリカ南部ファンタジー小説として読まれるべきなんじゃないかと思う。実際そういった南部幻想があったから前出の「嘘」が信用されたんじゃないかと思うし。混沌として幻想的な自国内の辺境。そういうファンタジーを中心に編まれた選集があっても面白いかも(とりあえずカポーティの「遠い声 遠い部屋」はガチで)
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もう、描写力、驚愕。
自然と物語の中に入ってしまって、緊張したり泣いたり痛かったりもう大変。
こんなすごい文章見たことないと思った。
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綺麗な少年が男娼して生きて行くお話。
日本人作家には無い印象的な表現トカがある。ほんのちょっと読みにくい氣がしたけど、入っちゃえば閉じられなくなる♪(*´ω`*)
エロ過ぎず★
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娼婦をしているお母さんをもつ男のこの話。お母さんが好きなのに素直になれない。。。そして自分も女の子に変装して娼婦になりますが…!?波乱万丈でドキドキ。『ピアノの森』みたいな。
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一流の男娼になりたいと願う少年が、禁じられた土地へ行く。
なんだか不思議な物語だった。
主人公はずっと夢を見ていた〜ってオチになるのかも…と思ったくらいに、
穴に落ちたみたいに、不思議な話だった。
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結構気に入ったお話。
母を越す男娼になりたい少年。サラやサムと呼ばれるけど、本当の名前はでてこない。
一度は条件のいい場所でグラッドの元、仕事を始めるものの、安全な客しか回してくれないグラッドに不満を抱き、渡ってはいけないとされるチート川を渡ってしまう。そこで娼婦のプーやルループに出会い、一度は聖女として扱われるものの、転落の一途をたどる・・・。というお話。(以下ネタばれあり)
やっぱりテーマは男娼、娼婦だから話の内容は一部エロなところもあるけれど、話全体が他の人生に共通する教訓を含んだ話だと思った。
この話が気に入った理由は、一度読み出したら止まらない、物語自体のおもしろさもあるけれど、やっぱり、最後まで心配して迎えに来てくれる仲間やグラッドの存在があるから。
人生のいたずらにひっかかって転落人生を歩もうとも、自分のことを考えてくれる人たちと、帰れる場所があるって、とっても幸せなこと。道具としてではなく、人としてサラを扱うグラッドの優しさに泣けた。最後必死のカーチェイスで最後までサラを守ろうとした友人達の友情にも泣けた。世知辛そうな夜の世界で、こんなやさしさが描かれるとは。
最後、お母さんとは別れちゃうけれど、これは作者のお母さんと別れた経験が反映してるのかと思う。
自分のこと好きなのかわからないお母さん。唯一の肉親なのに自分に嫉妬するお母さん。でも、慕っちゃうのが子供だよね。
お母さんが娼婦だから、客をとる前にもうすることを知ってる、っていうのもすごい話だ。
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"ぼくはうなずいて、はっと驚く。こんな窓でも、わずかながら光が射しこんでいる。"
不思議な世界観に引きずり込まれて一気に読めてしまう。
引用はどこにするか迷って、最後のほうから一文とってみました。
母を超えるリザードになりたいという少年の純粋でまっすぐな想い。
切なくて、切なくて、それでいて綺麗な。
ルループからの暴行シーンは本当に痛かった。
グラッド、パイ、サンデーのやさしさ。
彼らが居るからこそ。
パイとサンデーが可愛すぎる!
2008.12.21〜2009.1.3 (ほぼ1日)
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娼婦である母の真似をして女装を始め
12歳で売春宿へ入った少年の自伝的小説。
映画にマンソンさんが出てたりで
一度読んでみたかった、J.Tリロイ。
「14歳の天才」として全米で絶賛された彼が
まさか真っ赤な偽者だったとは。
びっくりしました。
「母親に殴られたくてたまらない」
とひたすら求める、少年の気持ち。
神様の名前を盗むように
母親の名前で娼婦を続ける、少年の気持ち。
【ママ】と【アライグマの骨】が全てだった彼の、あまりに小さな物語。
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翻訳が上手だなと思いました。
個人的に、終盤に向けての展開が好きです。
逃げるときに反省する主人公のセリフは、
誰もが経験があり、思ったことのあることだと思います。
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舞台はアメリカ南部の田舎町。
トラック運転手相手の娼婦や男娼たちが住むこの町に、母の愛情に飢えた12歳の少年がいた。
少年は娼婦である母の真似をして女装をはじめる。その美しさはたちまち噂となり、やがてナンバー1の売春宿で働くことに。
母の名“サラ”と名乗った偽りの少女は、早く一人前になりたいと焦るあまり、安息の地を離れ、禁じられた場所へと足を踏み入れてしまう。
奇妙で危険なおとぎの国に迷い込んだ“サラ”を待つ運命とは―。
自分を忌み嫌う母への愛憎、純粋さと残酷性を持った少年の微妙な心の揺れ動きを繊細に描いた、自伝的青春小説。
余りにも、かわいそうで切なげで、儚げ。
だけど、自分の意志をちゃんと持っている…。
アメリカの娼婦達の話なのですが、私にはそちらのイメージより、少年の母への気持ちの方が大きなイメージになっていました。
少年の本名がずっと描かれないのが、よりそのイメージが強くなったのかもしれません。
親子って何だろう…って考えました。泣きながら。
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タイトルにインパクトのある本、「サラは女性の名前じゃ?」それと「神に背いた?宗教の話?」と疑問は尽きません。
アメリカの田舎町、娼婦や男娼たちが住むこの町に少年は住んでいた。
こんな町の少年の、神に背く行動とは?
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※自伝『的』であり、『自伝』ではない。だからこれはフィクションである。
※また、『少年が執筆した』というのも嘘である。実際はサヴァンナ・クヌーという女性が偽って執筆したものである(売りこむために)。
売春婦ならぬ男娼をする少年。本当の名前は出てこない。
母であるサラと同じく美しく、儚さを持ち、愛に飢えている。
サラはリザードの中でもぴか一の女性。リザードとは、売春婦や男娼の別称である。
そんなサラよりももっと偉くなりたいと思った少年は、平穏な客をまわしてくれるグラッドの許を去り、境界線である川を越えてしまう。そこで喜びと痛みと哀しみを体験する。
たった一日で読み終える。それほどさらさらと読める。
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新刊として本屋に並んでいた頃に買って読んだ。母の名前で女装してデビューした男娼の少年は、トラック運転手を相手にしながら一流の男娼になることを夢見る。南米の迷信を思わせるような小道具、少女娼婦、元締めの男、川の対岸にある別の世界。なかなか面白いファンタジー小説と思ったけれど、この時点では評価は「普通」の星三つだった。
本棚に登録しようとした際、他の方が書いたレビューを読んで、はじめてこの作者が本当は三十路の女性で、10代の少年と偽ってデビューしたことを知った。なんと、話題作となったために人前に出ることを余儀なくされ、彼氏の妹を代役に仕立てていたんだとか。アメリカ文学史上の一大スキャンダルだったことを知って、本作を大いに見直した。単に少年が書いたのよりずっと面白いと思うよ。星4つにしました。