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面白過ぎるう〜っ!
ゲームの世界で海運業とか陸運業をやってみたいですね。
彼の小説は、非常に判り易い。
現代でも、天災や海賊等の猛威がふるい江戸時代の運送業の難しさと言うか困難度を疑似体験出来た。複雑度で言えば3位だろうか、エルフが作った招喚門を壊すのは、複雑度1であり、結局二人とも盗賊技能を訓練していなかったので、合計6回連続で、失敗。其の難しさを思い至るが、其れよりも潮の流れや船長としての激務に耐えられるのだろうかと思い、当時の人々の暮らしぶりを思うと何事にも勇敢だなあと思った。
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ロシアの南下に備えた、幕府による松前藩からの東蝦夷租借と、高田屋嘉兵衛による択捉への航路開拓と開発の開始。小説であるけれども、司馬遼太郎お得意の欧米とアジア(中国的冊封体制による緩やかな支配)の領土感の違い等々の考察が面白い。
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2014.10.26
領土という概念。東洋というか、中国文化は人心掌握が、占領の決めてとなった。主観的で相対的。一方、西洋は、土地の支配が決めて。客観的で絶対的。ロシアと日本の千島領土は、明治初期に決められたが、こうした、文化、意識の違いがあったのだ。ましてや、嘉兵衛の時代に、領土意識などないであろう。
嘉兵衛が幕府へと足を入れて行く。
蝦夷の民によりよい生活を与えるという、使命感が、嘉兵衛の人生をどう変えるのか。
そして、貨幣経済の発展も興味深い。
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http://hinbeee.blog31.fc2.com/blog-entry-2765.html
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髙田屋嘉兵衛の生涯を描いた長編小説。❝波濤❞の章より、嘉兵衛が函館~様似を訪れる風景が描かれています。また、以前この作品を抜粋して、明治大学政経学部入試問題が作られました。問題の中では、北海道の地図を示し、『様似の位置はどこか』という問題も作られ、正答率は、10%ほどという難問だったようです。嬉しいような、さみしいような…。(様似町)
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廻船商人高田屋嘉兵衛の物語。嘉兵衛の人物の大きさ。素晴らしい。司馬さんは初読みだがもっと読みたい。詳細は→http://takeshi3017.chu.jp/file6/naiyou23901.html
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四巻読了。
蝦夷地に集中する嘉兵衛は、結局幕府に深入りする事に・・。
「蝦夷人の暮らしを良くしたい」という熱い想いの嘉兵衛と、ピュアな蝦夷人との交流が良いですね。
この時代の千島列島に対するロシア・日本の領土認識の違い等々、かなりの頁が割かれていて、司馬さんの熱意を感じます。
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業容拡大。
内ではバカな役人と付き合いつつ、外はロシアの影がちらつくところ。
これまでの支援者に猜疑の目で見られるあたり、切ない。
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歴史背景紹介が少々多めとなっています。
なので嘉兵衛の生きざまを追いかけたい人にとっては
少々退屈に感じてしまうかもしれません。
もっとも個人的な意見ですが
ある程度解説が入ってくれた方が
助かる身でもありますので
程よい一休みという具合に楽しめました。
ついぞ嘉兵衛はいわゆる幕府にかかわることになります。
それは嘉兵衛が従来関わってきた
商売とは勝手が違うものとなることを
意味してきます。
本来は深入りするつもりはなかったのでしょうが
彼にはあくなきほどの好奇心と情熱があります。
抗うことはできなかったのではないでしょうか。
ついぞ北へと本格的に舵を切っていく嘉兵衛
これからどう繁栄させていくのかしら。
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嘉兵衛は、忠敬に粗略に扱われても、ふしぎに腹が立たなかった。
(これは、こういうひとだ)
と、忠敬の顔つきや挙措を見て人柄もわかったし、むしろ好意をもった。忠敬には、無駄というものがなかった。
(だから、仕事ができるのだ)
と、思った。船乗りがそうであった。仕事のできる船頭というのは、嘉兵衛などは一目見てわかるのである。(p.300)
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司馬遼太郎が江戸時代後期に活躍した船乗り、承認の高田屋嘉兵衛を主役とした大作、全6巻中の4巻。いよいよ択捉島の開発が始まる。
エトロフ島の航路を確立。15万石に匹敵するというエトロフの開発が始まる。幕府の官僚的体制の中、それでも豊富な人材、多くの有為の人物との出会い。
嘉兵衛は単に利益を求めるのでなくロマンに惹かれていく。師匠というべきサトニラさんの後悔を考えると止めた方が良かったのだが、蝦夷地定御雇船頭を引き受ける。ここの所がこの後どう響いてくるのだろうか。
残り2巻、ロシアの存在が見えてくる今後。どのような展開になるのだろうか。
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江戸後期に活躍した廻船業者、高田屋嘉兵衛の伝記小説の第4巻です。
30代になった嘉兵衛。
船の数を増やし、蝦夷地との航海を活発に行います。
時期を同じくして進められていたのが、幕府による蝦夷地の統治の見直し。
複数の幕府の役人たちが、嘉兵衛の航海能力、そして人柄を頼って、協力を求めてきます。
彼らとの交流を深めていく、嘉兵衛。
相場を見ながら商品を仕入れて、必要とされる土地で売っていく、廻船業の仕事。
それに対して公的機関の下請けのような形で、決められた荷物だけを運ぶ幕府の御用は、廻船業としての将来を狭めることになります。
物産を流通させることにより、経済そして地方を活性化させる。
公共投資に協力することで、未開の地を開拓するという大義。
いずれの道を選ぶか悩む、働き盛りの嘉兵衛の忙しい日々が、描かれています。
そんな姿を読み進めていくうちに、「何のために仕事をするのか」「どのような生活をすれば、“有意義な人生を送ることができた”と思えるのか」などなど、考えさせてもらいました。
『菜の花の沖 (3)』司馬遼太郎
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4167105888
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これまでと同様,わたしが読んだのは単行本の方。
高田屋嘉兵衛が,北海道から国後,択捉を回り,その後,幕府の関係者の頼み事を聞いているうちに,何やら,あまり自由が効かない世界へと進んで行く場面だ。苗字帯刀を許されることと引き換えに商売として自由が効かなくなってしまった先輩たちを見てきているのに…。
さて今巻では,伊能忠敬の測量について,結構詳しく解説されている。持ち物や,その大きさの説明もあり,忠敬が、訪れた地域地域で住民に協力を求めなければならかなった理由もなんとなく分かった。そうそう,石川県の生んだ銭屋五兵衛の話題も。
今はなき「火山帯」という言葉だが出てくる。こういう小説の場合には,書き換えるわけにも行かないしなあ。「解説者注」とかで説明するしかないんだろうな。それくらい,歴史的,科学的な事柄がしっかり説明されている小説だわ。
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▼主人公・高田屋嘉兵衛は蝦夷地に惹かれる。この巻では、さながら、「1800年前後の、江戸幕府の蝦夷地政策物語、そこで集った人物列伝」。
▼航路を開く、という意味が良く分かりました。昔の船だと知らない航路は危なかったんですね。
▼嘉兵衛が徐々に「志士」になっていきます。同時にもう貧乏物語ではない。そしてこれまでの恩人たちが嘉兵衛にやや白眼視し始めます。皮肉ですね。
▼しかし、蝦夷地と松前藩と幕府の歴史は勉強になりました。かわいそうだったんですね、蝦夷。手塚治虫の「シュマリ」くらいじゃ分からないですね、この悲惨さは。
▼そんなこんなが、これでもか、と分かりやすく語られる。オモシロイ。
▼なんだか、鮭とか鱒とか鰊とかが、猛烈に食べたくなる本です。