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高い評価の役に立ったレビュー
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2001/01/21 16:59
金融工学で儲けようなんて下心は通用しない
投稿者:エンドルフィン - この投稿者のレビュー一覧を見る
特に欲の皮がつっぱているとは思わないが、それでも将来の年金が危ない、自己責任で、と騒がれ、オンライン・トレードのブームもあって、株の取引など始めた方も結構いるのではなかろうか。かく言うわたしもその一人なのだ。しかし、そんなにうまい具合に儲からないのも事実。そこで、最新の金融工学なぞを少しかじれば何とかなるのではないかと思いたくなるのが人情というものだ。
が、この本「金融工学、こんなに面白い」の著者野口氏は冒頭、そんな甘い期待を否定してくれる。同氏によれば、金融工学のテーマはあくまでリスク・マネージメントであり、金融工学によって金持ちになれるわけではないようだ。そして、金融工学の基本的な考え方や先物取引、オプションについて、難しい数式を使わずに解説している。ただし、数式を使わないからといって、読み流して頭に入るようなしろものではない。それなりにちゃんと頭を使う覚悟が必要だ。
儲からないまでも、金融工学を応用したリスクの少ない合理的投資方法あるとすれば、その具体的なノウハウを知りたいところだ。しかし、その方面は他の書物に譲ってあり、残念だ。ただし、金融工学で株価予測ができるかどうかを検証するために、いくつか紹介される事例は結構示唆に富んでいると感じた。ほとんどの場合、市場全体のパフォーマンスの方が投資信託のパフォーマンスより良い結果を出しているそうだが、こんなこと証券会社の宣伝には書いてない。
この本ではあくまで金融工学の実像を正確に把握させることに努めているが、野口氏の一番の主張は後段の経済工学の必要性と、日本の教育面での立ち遅れの指摘にあるようだ。昨今の学力崩壊といった話題とも相まって、重要な指摘であろう。でも、やはり儲かる方法が知りたいよなあ。
低い評価の役に立ったレビュー
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2001/01/29 19:06
金融工学で何ができるのか、できないのか?
投稿者:WAKU - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の主題は一言で言えば金融工学で何ができるのか、できないのかということになるだろう。
金融工学を用いると、株式投資や先物投資で儲ける事はできるのだろうか。この問いに対して本書は、「市場は過去の株価や公開された情報を迅速に取り入れて価格に反映させているので、インサイダー情報を使うのでない限りは、ケイ線・チャートはもちろん、最新の金融工学を用いても市場を出し抜いて儲ける事はできない、といい、金融工学の限界を指摘する。
では、金融工学で何ができるのかというと、起こり得る結果とその確率が事前にわかっているリスクからの“無駄”な損失を回避することができる。本書では、そのための手段である、分散投資理論やベータ投資理論、先物取引、オプションを紹介している。
これは金融工学が役に立たない、ということを意味しているのではない。われわれは「永久機関も錬金術もありえないことを知っている」のと同じように、技術の一つである金融工学にも、できることとできないことがある。それを知っておくのが重要だと著者は述べている。
特に目新しいことが書いてあるわけではないが、金融工学の基本的なことが書いてあるのでちゃんと知りたい人の入門によいのではないだろうか。
紙の本
金融工学で儲けようなんて下心は通用しない
2001/01/21 16:59
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投稿者:エンドルフィン - この投稿者のレビュー一覧を見る
特に欲の皮がつっぱているとは思わないが、それでも将来の年金が危ない、自己責任で、と騒がれ、オンライン・トレードのブームもあって、株の取引など始めた方も結構いるのではなかろうか。かく言うわたしもその一人なのだ。しかし、そんなにうまい具合に儲からないのも事実。そこで、最新の金融工学なぞを少しかじれば何とかなるのではないかと思いたくなるのが人情というものだ。
が、この本「金融工学、こんなに面白い」の著者野口氏は冒頭、そんな甘い期待を否定してくれる。同氏によれば、金融工学のテーマはあくまでリスク・マネージメントであり、金融工学によって金持ちになれるわけではないようだ。そして、金融工学の基本的な考え方や先物取引、オプションについて、難しい数式を使わずに解説している。ただし、数式を使わないからといって、読み流して頭に入るようなしろものではない。それなりにちゃんと頭を使う覚悟が必要だ。
儲からないまでも、金融工学を応用したリスクの少ない合理的投資方法あるとすれば、その具体的なノウハウを知りたいところだ。しかし、その方面は他の書物に譲ってあり、残念だ。ただし、金融工学で株価予測ができるかどうかを検証するために、いくつか紹介される事例は結構示唆に富んでいると感じた。ほとんどの場合、市場全体のパフォーマンスの方が投資信託のパフォーマンスより良い結果を出しているそうだが、こんなこと証券会社の宣伝には書いてない。
この本ではあくまで金融工学の実像を正確に把握させることに努めているが、野口氏の一番の主張は後段の経済工学の必要性と、日本の教育面での立ち遅れの指摘にあるようだ。昨今の学力崩壊といった話題とも相まって、重要な指摘であろう。でも、やはり儲かる方法が知りたいよなあ。
紙の本
そうか、こういう仕組みだったのか
2001/05/30 05:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:呑如来 - この投稿者のレビュー一覧を見る
題名に偽りなし、で本当に面白い。経済学や株に興味がなくとも、現在の社会がどんな仕組みで成り立っているのか、を知りたい人にはおすすめ。リスクとリターン、分散投資、先物取引、投資理論、オプション、といった経済概念も、一消費者として知っておくにこしたことはありません。
なぜ保険制度は崩壊しないのか、絶対儲かる投資方法はあるのか、など素朴な疑問も、野口氏の鮮やかな説明ですっと解消します。
紙の本
普通。。
2018/07/07 14:50
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投稿者:ごまたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る
社員向け研修会にて拝読。決算短信やパッシブファンドとしてアクティブファンドに対するものがあることなど苦手なところが分かりやすく説明されていて、とても良いと思いました。
紙の本
金融工学で何ができるのか、できないのか?
2001/01/29 19:06
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:WAKU - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の主題は一言で言えば金融工学で何ができるのか、できないのかということになるだろう。
金融工学を用いると、株式投資や先物投資で儲ける事はできるのだろうか。この問いに対して本書は、「市場は過去の株価や公開された情報を迅速に取り入れて価格に反映させているので、インサイダー情報を使うのでない限りは、ケイ線・チャートはもちろん、最新の金融工学を用いても市場を出し抜いて儲ける事はできない、といい、金融工学の限界を指摘する。
では、金融工学で何ができるのかというと、起こり得る結果とその確率が事前にわかっているリスクからの“無駄”な損失を回避することができる。本書では、そのための手段である、分散投資理論やベータ投資理論、先物取引、オプションを紹介している。
これは金融工学が役に立たない、ということを意味しているのではない。われわれは「永久機関も錬金術もありえないことを知っている」のと同じように、技術の一つである金融工学にも、できることとできないことがある。それを知っておくのが重要だと著者は述べている。
特に目新しいことが書いてあるわけではないが、金融工学の基本的なことが書いてあるのでちゃんと知りたい人の入門によいのではないだろうか。
紙の本
素人にもわかるように,数式を使わずにやさしく解説した金融工学に関する最適の入門書
2000/12/28 12:16
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投稿者:田村 勝省 - この投稿者のレビュー一覧を見る
金融工学は不得手で,しかも令名高き著書の書物を読むのは初めて,ということで多少緊張して通読したところ,何と「感服の至り」である。金融工学や著者の別の本がもっと読みたくなった。金融工学に関しては新書版の類書を何冊か読んだが,平易さと文章力では本書は群を抜いている(面白さとは知的なもので,笑えるような箇所はない)。理工系頭脳の論理的な働きがそのまま文章になったような軽快な筆致で,2〜3時間で読破できよう。
とはいっても,狐につままれた感じの評者では,内容に深く立ち入ったコメントはむずかしく,章立てをごく簡単に紹介することに主眼を置かせてもらう。最初の第1章で目的,最後の第7章で将来展望,と金融工学の学問的側面が集約されているのが好ましい(類書では冷遇されてきたという愚痴の繰り返しで辟易した)。それ以外が本質論だが,第1章ではリスクの正しい認識と管理を目的とする学問である金融工学を学んでも,金持ちになれないことが強調されている。著名な経済学者でも損をしたという話の方が多いのだ。
第2章はリスクに関して,「君子危うきに近寄らず」では「虎穴に入らずんば虎子を得ず」となる。そこでリスクを定量的に把握しつつ,期待効用が最大になるよう対処することが肝要となる。第3章では「卵を1つの籠に入れるな」という分散投資の原理が説明されている。第4章は個別銘柄と市場全体との関係を示すベータ値に基づく株式投資理論が解説される。分散投資のために銘柄を選択する際,重要な役割を果たすことになる理論だ。
第5章の先物取引と第6章のオプション取引がまさに最先端の「デリバティブ取引」に関する章だ。元銀行員として多少の知識はあったが,ここでは数式なしで頭に染み渡るような解説がなされている。オプション価格の決定理論が高等数学を使わずとも導出可能だとわかった時には,大きな安堵感が胸一杯に広がった。
(C) ブッククレビュー社 2000