Ｘ 第１４巻 （あすかコミックス） みんなのレビュー

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：黄龍　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

新宿での封真との戦いにより傷ついた神威は、夢の中で地の龍の夢見・牙暁に出会う。牙暁はなぜか神威の身を案じるようなことを語り、その目的もわからぬまま消えていった。封真を筆頭に地の龍のが強そう。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：黄龍　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

新宿での封真との戦いにより傷ついた神威は、夢の中で地の龍の夢見・牙暁に出会う。一方、着々と東京を破壊していく封真。その姿に「地の龍」を導いた庚は、底知れぬ悪寒を感じるのだった。地の龍によって次々に破壊される東京の街。ついにもう一人の丁姫の現われた。

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：星月夜　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

ネタバレの感想になります。

暗殺の仕事を終えた星史郎の目の前に、アイスを持った封真が現れる。
アイスを持って現れたのは、星史郎の願いを叶える為だろう。

アイスの場面と言えば、東京BabylonのBABELで、
星史郎が昴流にアイスを持って来る場面を思い出す。
既に東京タワーの頃から、昴流を想っていた事が、伝わる願い。

X14巻のアイスの場面でやっと、
星史郎が昴流を、出会った時から『好き』で『特別』に想っていた証明をもらったような気持ちになった。

東京Babylonのレビューでも書いたが、
一巻BABEL、夜景の綺麗な東京タワーで、星史郎が昴流君に告白する名場面。

「とても理不尽なことだけど、
『好き』という感情だけじゃどうしようもないことが、
この東京にはたくさんあるんです
どれほど強く想っても、どうすることもできない…」

「寂しいからですよ
『好き』という感情さえあれば、『夢』が見られます
『夢』もなく生きてゆけるほど人間は強くないんです
でも僕は本当に昴流くんが『好き』ですよ…」

Babylon一巻の星史郎に、寂しいという感情があったのだろう。
既に、昴流を『好き』と自覚していた。　
でも、昴流をどれほど強く想っても、桜塚護である以上、どうすることもできない。
星史郎にとって、昴流と一緒に生きる事は、人を殺め続けることだから。

9歳の昴流君の綺麗な心に惚れて、
16歳の昴流くんと再会し、東京タワーで「本当に好き」と本音を告白する。
再会して一年後に、愛してもいないと嘘を付いて裏切り、
昴流君の綺麗な心を鏡の中に閉じ込める。
北都ちゃんが最期の術をかけて、昴流を救うのを狙ったのだろう。

Babylonで最後の術をかける前の、式服姿の北都ちゃんが抱きしめるのは、
引っ越し先の星史郎の自宅の鏡に閉じ込められた昴流の心だろうか。
昴流の心を抱きしめる式服北都ちゃんの周囲に、既に星史郎の術の花びらが散っている。
北都ちゃんが草履を履いていないのも、どこかの室内だと分かる。

大事な姉の北都ちゃんを殺せば、
昴流が復讐を考えて自分を殺すかもしれないと考えた星史郎だが、
やはり優しい昴流には自分を殺せないと知り、
X16巻で、北都ちゃんの術によって自殺。
愛する昴流君を見ながら、最期に本当の想いを告白する。
この筋書きを、東京Babylonの頃から、選択肢の一つとして考えていたに違いない。

二人が再会して間もない東京タワーで、一緒にアイスを食べたかった願い。
昴流を「本当に好き」。でも、暗殺者故に、一緒に生きたいのに生きられない。
一年後には別れて、最後に愛する昴流に殺されて、暗殺業を終わらせることが、
星史郎にとって「本当の好き」だったに違いないと思う。

星史郎が暗殺しなければならない人にも、愛する人がいるかもしれない。
人を愛する気持ちを持ったからこそ、暗殺業を続けられなかったんじゃないかな…。

それが死という形の別れでも、暗殺を続けながら一緒に生きるより、
桜塚護を辞めて、昴流の片目となって、一緒に生きる道を選んだ。
昴流を愛するからこそ、桜塚護を終わらせて、死を選んだのだと思う。

でも、死ぬことによって、愛する昴流君とやっと一緒に居られるなんて、
なんて切ない、プラトニックな恋愛関係だろうか。
まさしく、東京タワーで星史郎が告白したように、
「どれほど強く想っても、どうすることもできない」関係だったのだろう。
東京タワーで告白した時に、もうすべてが描かれていたと思う。
それを証明する、X14巻の、東京タワーでのアイスの願い。
この二人の関係は、切なくて、涙した。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者：浅倉南　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　わたしもたまに予知夢を見るのですが。丁のように夢を渡ることはできません。ですが、うらやましい能力とはいえ　悲しい能力かもしれません。これから起きることがわかっていて、それに対して自分が何もできないとしたら…。自分のふがいなさに自分を責めそうです。丁の悲しさ、自分に例えたらかなりつらいです。