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年齢の噓 医学が覆した6つの常識 みんなのレビュー
- ジョン・W.ローウェ (著), ロバート・L.カーン (著), 関根 一彦 (訳)
- 税込価格:1,540円(14pt)
- 出版社:日経BP社
- 発行年月:2000.10
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紙の本
年齢とは何か。元気な人とそうでない人の差は何で決まるのか。健康・長寿の本質を科学的に考える
2001/02/20 18:15
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投稿者:高山 博 - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界各国で高齢化が進展しているのは各種統計類からも明らかである。高齢化は,医療費の高騰,福祉財政の逼迫などといった負の側面で捉えられがちである。事実,高齢者福祉,老人医療関連の書物ではこうした点が記述されている。一方,加齢による体力の衰えなどは,医学書など専門書を読まなくても実感する。この一種,マイナス思考とも取れる考え方を払拭することが21世紀の生きるポイントらしい。
本書を目にするまでは,書評子も上記のように,今後の大きな課題と思っていた。大きな課題であることには変わりないが,高齢者の体力・知力は向上するもので,何よりも,その人の生き方に影響される側面のあることを述べている。元気な高齢者,悠々自適の高齢者,特定の人を取り上げたサクセスストーリーとは異なり,科学,特に医学的な観点で記述している。これは立派な専門書でもある。学術雑誌に掲載された各種データに基づき解説し,医師や福祉関係者,理学療法士,栄養士などの専門家にも薦めたい1冊。
知力や体力の向上は何歳からでも得られる。決して遅すぎることはない。わが国でも,スポーツ施設などで,高齢者がトレーニングに励む姿を見かけるようになった。事実,元気そのもので,疲れを知らない。1章で高齢者に対する誤解,「高齢者は病気がち」「新しい技術は若くなければマスター出来ない」「今さら始めても遅すぎる」など,こうした見方を払拭させてくれる。今まで実感がなくても,本書を読めば理解出来る。序章を含め,12章構成。平均寿命が延びた背景,高齢者の潜在能力の高さに触れたうえで,各論に入る。人生の後半を成功に導くためのアドバイスを行い,社交性を身に付け,好奇心と運動の効果を述べ,病気と無縁の老後を描く。若返り用製品の科学的な検証,社会の中での高齢者の位置付け,今後の展望を行うなど,高齢者の秘められたパワーを総合的に論じている。
(C) ブッククレビュー社 2000
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