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紙の本
歌舞伎の知識がなくても十分堪能できます
2002/07/30 21:56
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投稿者:和音 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歌舞伎の世界、梨園で起こるミステリです。人気女形の中村銀弥は、ある日、「明日」や「雨」といった言葉がぽろぽろと頭から消えていくという突然ふりかかった状態にとまどい、恐怖します。そして、それと同じ時期に歌舞伎の上演中に観客が殺されるという事件が起きます。そして、探偵の今泉が事件の真相を突き止めようと動き始めます。が、この探偵さん、少々頼りなく大丈夫かな?と心配しながら読んでいたのですが、大学時代の友人だったという大部屋の女形役者の小菊とコンビをくんでからは、いい味を出しながら真相に近づいていきます。
殺人事件と中村銀弥の言葉を忘れていくという現象がどう関わってくるのか?と最後まで興味深く読むことができました。殺人事件の動機と謎解きは、いまいち納得がいかない と感じましたが、銀弥に起こった現象のきっかけ等は、奥が深くてよかったと思います。 歌舞伎の事をほとんど知らないという人でも読んでも支障はなく楽しめます。
この事件の探偵役とワトソン役をしたコンビは「散りしかたみに」という同じく梨園シリーズ第2作にも登場するそうです。続きもぜひ読みたいと思う一冊でした。
紙の本
今泉と小菊その1
2015/08/30 15:06
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投稿者:nazu - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は、『サクリファイス』のシリーズでブレイクした印象がありますが、これを含む梨園を舞台にした、今泉&小菊の作品群も好きです。歌舞伎という、ちょっと閉塞感のある世界と、著者の少し影を持った雰囲気の文章があっていると思います。
電子書籍
なんとも言えない読後感
2023/02/14 23:04
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投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る
じっとりとした闇を感じる、なんとも言えない読後感でした。小菊のキャラに救われたように思わせておいて、最後にこれかと。実際に有りえそうなほの暗い世界。
紙の本
歌舞伎を舞台にした女性の自立の話
2001/01/18 14:17
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投稿者:ERI君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歌舞伎を舞台にしたこの作品は、主人公の1人が女形だったりして、独特の雰囲気がある。事件の背景もうまくかかれているし、動機も納得できる。しかし、本格ミステリとして読んだ時には、あまりにも本格らしい謎を持った事件に対し、この解決は無いような気がする。この不満は、贅沢すぎるのだろうか。
この作家のほかの作品を読んだ時、女性の自立がテーマだと感じた。この作品も同様のテーマである。作者にとってこれは共通して書きたいテーマなのだろう。読み終わった後、男の私でさえ、前向きな結末に元気付けられた。もし、女性だったらもっと元気になるのではと思った。(宮引恵利)