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紙の本

詩人の鋭い感性を備えていた画家、竹久夢二がデザイナーとしての多面的才能を発揮した仕事ぶりを紹介

2001/01/26 18:15

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:高橋洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 竹久夢二は、明治の前半に生まれ、いわゆる大正デモクラシーの時代に、その画業が一世を風靡し、昭和の初期に51歳という若さで逝った。その独特の美人画をはじめとした夢見るような雰囲気の絵画作品などで、今日でも多くの愛好家がいる。女性遍歴の多い生涯であったために、愛と哀しみの画家、愛と漂泊の詩人画家などといった夢二像が定着している感があるが、それは彼の一面に過ぎず、日本画、水彩画、油絵、パステル画、ペン画、版画など極めて幅広い画業において優れた作品を数多く残したほか、今日のイラストレーター、デザイナーの先駆けとも言える仕事ぶりを総体として見ると、そこには新たな「夢二」像が浮かび上がって来る。

 木暮亨著『夢二が好き 懐かしく新しいデザイン』は、根底には詩人のような鋭敏な感性を備えていた画家・竹久夢二が多面的な才能を発揮したテキスタイル、ブックデザイン、レタリング、ポスターデザイン、ファッションデザインなどの分野の、いかにも夢二らしい詩情と創意豊かな仕事ぶりを、多数の写真と、筆者の文章によって紹介している。そのノスタルジックでありながら、現代にも十分に通用する感覚の斬新さは夢二というアーチストの魅力を増幅している。

 木暮氏は、『夢二句集』『大正の音色 大正の灯 かぎりなき夢二の世界』などを著している夢二研究家で、竹久夢二伊香保記念館理事長兼館長を務めている。夢二の作品一万数千点が同館には所蔵されていて、木暮氏は、折りに触れて、これらの作品をもとに夢二の仕事を紹介してきた。

 夢二は、絵のほかに、独特のデザインセンスを生かして、千代紙、便箋、封筒、浴衣、手拭い、ポチ袋(祝儀袋)、巻紙、懸け紙を手掛け、印刷技術の向上に伴って、彼の描いた美人画や挿絵などは、雑誌、書籍、楽譜、絵葉書、ポスターなど、さまざまな種類の印刷物となって世の中に出、多くの人々の生活を飾り、潤した。

 また名曲「宵待草」の作詞などで有名なように、詩歌、童謡、俳句、随筆、小説などの才能は、画家の範疇をおおきく越えて展開した。

 テキスタイルひとつを取ってみても、その素晴らしさは、例えば浴衣の図案などにも窺える。扇散らしなどの縁起物、童話「さるかに合戦」を擬人化した柄や、洋風なバラの図案などモダンで意表を突くデザイン、藤や梅の花をあしらったものなど多彩であり、いずれも大胆でありながら、繊細な美しさを持つのが特徴だ。

 木暮氏は、こうした創作の総体を「夢二の仕事そのものが、スバリ生活と美術を結ぶもの」と評価している。彼という創造性豊かな存在を現代と架橋する卓見といえよう。 (bk1ブックナビゲーター:高橋洋一/評論家 2001.01.29)

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