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一人ではなくチームで何らかのアイデア創出、問題解決、チームビルディングするための手法を知りたいなら読むと良い。
本書では「衆知を集める」「民主主義を改造」などの記載もある。そのための有用な手法であると思う。通常の会議の場合、ほとんどの意見は無視サれることになる。そのため参加者のモチベーションは下がる。KJ法では全ての意見が何らかのカタチでまとめられる。
結論は短い文章になったとする。しかし、A型図解によりその短い文章と自分の意見はつながっていることは残される。よって自分の意見は最終的な結論とつながる。これは自分ごと化に役立つというのがその根拠である。
そういう意味では集合知や集団の活動を飛躍的に向上を考えている人は読むべき。また、KJ法について何となく知っている内容で取り入れている人も読むと良いだろう。KJ法には2種類あるが1970年に出版された後期のもの。
現在広まっているKJ方は2種類あるうちの前期のもの「発想法―創造性開発のために」がもとになっていることが多い。こちらは1967年に発売されている。
2つの違いはわかりやすさと手順。前期のものは簡単・容易。後期のものはステップが詳しく解説されている分難しく感じる。本書が難しく感じるのはとくかく文字が多い。要約が無いの問題である。たぶんこれはこの本自体がKJ法で編まれたものなのだろう。抜けもれないのだと思われる。その代わり簡単なメッセージにするというところが抜けている。単純化されていないので理解と記憶が難しい。
一度このフル・バージョンを体験するのはとても良いことだと想像できる。その人がこの本を読めば「あぁ」となるだろう。一度もその体験が無い人にとっては「?」が出まくると思われる。