紙の本
古事記を読んでみて
2001/01/25 04:29
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投稿者:ユウ - この投稿者のレビュー一覧を見る
猿之助のスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」の原作も手掛けた梅原猛が古事記の撰者の稗田阿礼は藤原不比等以外にありえないという大胆な仮説を裏付けるべく現代語訳に挑戦した作品。
従来読み解く事ができなかった難解な文章をアイヌ語を使い明らかにすることも試みている。
原文では全く意味が分からなかった人も現代語訳しているこの作品は読みやすく普通の小説のようにスラスラ読め内容が楽しく頭に入ってきます。
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いくつか訳本を読んでるけど、分かりやすさはピカイチだと思います。どのへんが新しいのかはよくわかりませんが・・・。
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日本史の本を読むと必ず出てくる古事記。実は読んだことないなーと思っていたら、梅原先生訳のが出てたので読んでみました。
おもしろいです。
おかげでかなり神様詳しいですよ。
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日本の神様、排除と拒絶ばっかりだなあと改めて読み返して思いました。
神様の名前はルビがなくなると急に思い出せなくなり、戻ってまた読み返しての繰り返しでした。
読んだそばからもう話忘れかけていますが、思ったよりもおおらかじゃあなかったなあという感想が残ってます。
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古事記自体は何度か読んだことがあるのですが
この本の真骨頂は最後の章ですね。
梅原流の解説と説明、論の展開が面白かったです。
確かにアイヌの言葉に日本の昔の言葉の片鱗が残っている、という
考え方はアリだろうなと思うしそれによって読み説かれる
古語はぞくぞくします。
今後そういう研究が増え、面白い学説がでてきたら良いな、と思いました。
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梅原猛版、古事記の現代語訳。
天地開闢からアマテラス神話、大国主神の国造り、天孫降臨、国譲り、神武東征、倭建命神話、以下皇統にまつわる戦いや統治、恋愛に関するエピソードが記されている。
個人的には古事記はこれが初めてなので内容の欠落の有無に関してはわからない。
本書の特色の一つとしては、解説・あとがきで本人が記したように、アイヌ語による解釈を用いた点だろう。これによって従来不明とされていた箇所を説明できたと著者は記している。この点についても自分は知識がないので何とも言えない。
この訳がどの程度のものなのかはわからないが、読みやすかったし、初めて通読できたという点で有意義だった。
また、本書の巻末では「古事記に学ぶ」として梅原氏が古事記の文学としての素晴らしさについて熱く語っている。思想、宗教、言語など、古代日本の文化を探る上で日本書紀よりも重要である可能性があるとしている。アイヌ語との比較も記されている。
古事記の描写を当時の政治や歴史的事実と絡めて推測したり、原古事記の編集者を推測したりする部分は、歴史の素人である自分にもスリリングに読めた。
著者のスタンスは、古事記は単なるフィクションではなく、何らかの歴史的事実と関わりがあるのではないか、と言うものだ。
本書は1980年に出版されたものを2001年に文庫化したものだ。人によっては記された論は既知のものであったり、古くさかったり、あるいは主張の強さが目に付いたりするかも知れないが、古事記に対する温かい眼差しは感じ取れるのではないだろうか。
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これはある意味で不思議な本ですねぇ。 前半部分は古事記の現代語訳、後半部分は「古事記に学ぶ」と題された梅原先生の研究論文の草稿(まだとっかかり状態で、学説になる前の所感のような雰囲気)で構成されています。 で、裏表紙に書かれている(↑)、この何とも興味深い新説に関して触れられているのは後半部分なんだけど、そこもある意味でまだ完成された状態ではなく、この説を実証するために様々な試みを用いて「古事記」を訳してみたのが前半部分・・・・ということのようです。
でね、一言一句比較してみたわけじゃないんだけど、古事記全文を取り扱っているわけではないような雰囲気なんですよね~。 取り扱っている話題自体は岩波少年文庫の「古事記物語」とほぼ同じ。 で、こちらの方が好ましいのは「古事記物語」の Review に書いた歌謡部分に関して、現代語訳した詩だけではなく、読下し文が併記されていること・・・・ぐらいでしょうか?
(全文はブログにて)
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梅原 猛(うめはら たけし )氏は、日本の哲学者。まだまだ彼の著書に触れたばかりではあるものの、著書のタイトルがどれも鮮烈で彼自身に興味をいだきました。「古事記伝」を元に「古事記」の現代訳に挑戦したらしい彼が、この本のあとがきで「勉強になった」と語っている。幼少の頃はまともに勉学に励むこともなく空想好きだった彼が哲学科へ進学し、様々な仮説を立て批判を受けながらも熱烈な支持者も得ている、そんなところも興味深い。神仏の研究に熱心な彼が「勉強になった」と言えるほどの翻訳本だ、じっくりと読み進めていきたいと思う。
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前半が古事記現代語訳。原文なしで、どうやら、古事記全てではなく、一部含まれていないそう。後半が梅原氏による古事記とはどういうものか、という解説と、今回の訳に関してアイヌ語を取り入れた等の序文的内容。
はじめに後半を読んでから、古事記の現代語訳を読んだので、難しい神々の名前や天皇の系図にもめげずに読み終えることができた。
「ただの神話を集めたもの」としか思っていなかったが、梅原氏の解説を読んで、編纂された時代的背景や、文学性、今までの歴史学では本居宣長の古事記伝の研究領域を出ていないこと、アイヌ語との関連や柿本人麻呂が実は書いたのではないか…(梅原氏の説)など、今までより理解を深くできたのでよかった。
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初めて古事記に関する本を読みました。分からんところも多かったけど、全体的に読みやすく書かれており、古事記への第一歩として良い本を選んだな、と思いました。
しかし道後温泉に流刑された、禁断の愛に生きた二人は心中するんやねえ。「道後温泉は古事記に出ている」とは小さい時から聞かされていたけど、内容を初めて知ることができたので良かったな。
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古事記は八岐大蛇、因幡の白ウサギ、国譲り、天孫降臨・神武東征、倭健等々メジャーな話が多く、それぞれは見聞きする機会は多かったものの、きちんとした訳で通して読んだ事は初めて。今年は古事記編纂1300年でよい機会なので、読まれる事をお薦めします。
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あらかじめ古事記のストーリーを一通り知っている人には読みやすい本です。余り知らない人にはちょっとキツイと思います。
なお、この本の本当のメインは、古事記本編ではなく、最後の梅原氏の60頁超の文章でしょう。その視点が非常に面白い。ここだけを読んでも楽しいと思います。
なお、『訳者』ではなく『著者』梅原猛となっている点は注意です。Amazonの他の人のレビューを見る限り、逐語訳ではなく、割愛されている部分もあるそうです。