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紙の本
ディーゼル車からの排ガスの問題を丁寧に解説した良書
2001/04/27 16:28
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投稿者:橋本公太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者は、元・毎日新聞の記者で、今は環境ジャーナリストをしている。この本は、まず、ディーゼル車からの排ガス中の粒子状物質が、肺ガンや喘息を引き起こすとのデータを紹介し、ディーゼル排ガス中の粒子状物質の危険性を指摘している。次に、このようなディーゼル排ガス粒子状物質の有害性データが前から示されているにも関わらず、ディーゼル車公害が改善されなかった理由を、自動車排ガス規制を窒素酸化物中心にして粒子状物質の規制が甘いことと、税金が軽油に対して優遇されており、商業車がディーゼル車にシフトし、ディーゼル車が増加したことと指摘し、行政の汚染の放置を批判している。このようなディーゼル車公害の放置に待ったをかけたのが、尼崎の公害訴訟と、石原東京都知事による「ディーゼルNO作戦」である。特に、尼崎公害訴訟では、ディーゼル車からの粒子状物質排出差し止めを命じた画期的な判決であり、大きな影響を与えた。この判決以降、行政や自動車会社、石油会社は方針の転換をし、ディーゼル排ガスの規制の前倒しや軽油中の硫黄分を10分の1に削減するなどの取り組みをすることになったのである。この本は、ディーゼル車からの排ガスの問題について、調査したデータをもとに詳しく書かれており、良い本である。技術的な話しについては、少し異論もあるが、それについては、自動車業界や石油業界の人がもっと正しくインフォームすべきなのである。
環境学・この本を読めより
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