セックス・ワーカー 女たちの「東京二重生活」 みんなのレビュー

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投稿者：remi　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　セックス・ワーカー、いわゆる風俗嬢へのインタビューから、彼女らが風俗に入ったきっかけや、その経緯について、その生い立ちにまで遡って明らかにしようとしたのが本書です。風俗嬢のライフ・ヒストリー（生活史）としても読むことができます。
　本書には、10人のセックス・ワーカー（ヘルス嬢やSM嬢）が登場します。彼女らは大学生であったり、OLであったり、主婦であったりします。彼女らには、何らかの形でセックスや恋愛、お金などに対して、何らかの考え方（「持論」といえるのかもしれません）をもっています。その持論を無理に固定観念によって理解してしまおうとするのではなく、著者がインタビュイーとのラポールを築き、うまく持論を引き出したり、持論の展開を促進することができているからこそ、本書は非常に興味深い内容に仕上がっています。
　また、インタビューの途中に挿入されている、取材中のさまざまなエピソードがとてもおもしろいです。

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投稿者：marikun　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　風俗嬢たちの素顔に迫るルポ。風俗嬢への取材の形をとっているけれど、筆者の興味は個々の「人間」にあって面白く読めました。東京で生きる女性たちの内面に、時には親のように、時には兄のように接する小野さんの姿勢に好感が持てます。