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観光学入門 ポスト・マス・ツーリズムの観光学 みんなのレビュー
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紙の本
観光学のスタンダード教本
2008/11/23 12:09
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:半久 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2008年の10月1日に「ひっそりと」観光庁が発足した。いや、ひっそりなんていっては失礼なのだろうが、たいした話題にはなっていなかったような気がしたもので・・・。
しかし、日本は「観光立国」を目指すそうだから、そのための戦略センターとして重要な使命を負っている。海外からの訪問者を、もっと増やそうというのが重点目標だ。地域の活性化にもつながることだ。
個人的には、その土地を気にいった訪問者のなかから定住をこころざす人が増えてくれればと思っている。さらにいえば、日本も「第3?の開国=移民の受けいれ」に舵を切ってはどうか。少子高齢化による人口ピラミッドの急激な「いびつ化」に、歯止めをかけるための方策にもなる。国籍取得要件を緩和し、徐々に受けいれ枠を広げていくといいと思う。
個人的願望はさておき、観光学という学問、マイナーで掴みどころがない感じがする。じじつ、本書によると学際的な学問だそうだ。それだけに、社会学・経済学など多方面からのアプローチが可能である。歴史が浅いためにまだまだこれからの学問であり、そこに開拓のしがいを見いだすこともできよう。
大学レベルのテキストとしては、唯一の教科書として使用されてきたのが『現代観光論』だそうである。しかし、初版が1974年と古くなっている。本書は後継として、21世紀におけるスタンダードな観光学入門となることを意図している。15の基本テーマを網羅的にそろえて、「観光の世界」を俯瞰する。基礎的な概念から先端の話題まで、図表も豊富で要領よくまとまっていると思う。
私は、学問の書にもできれば「読んでおもしろい」ものを期待するぜいたくなところがある。観光と聞くと、なおさら過剰に期待したくなる。ただ、本書のばあいはスタンダードな概説書であるから、要素羅列的な記述も多い。事前の期待の高さからすると、さほど読んでおもしろいものではないが、これはやむをえないだろう。
それでも、観光学教育のパイオニアである立教大学の教員が中心となり、18名の執筆者を起用しただけあって、個性的な論考もいくつか見られた。
一般読者はともかく、このジャンルを学ぶ学生にとっては、まずは訪れておきたい「総合観光案内所」になっていると思う。
ところで、著者のひとりである佐藤喜子光氏の《観光ほど魅力的な楽しみや生き方は他に見あたらない。》には、一読「ええっ?!」となった(学問的厳密性0なので)。しかれど、個人的には膝をポンッとうちたくなる「名言」だ。わが意をえたりとばかり、同じく強引ですが「旅と観光だけが人生さっ」てつぶやきたくなった。
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