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紙の本
映画「二百三高地」の乃木大将と児玉参謀の討論は「演出」だったんですね。
2002/06/24 23:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Pin - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画では第3回総攻撃の前に、児玉参謀が乃木を尋ね、「28センチ砲などの重砲を前線に出せ、攻撃のポイントを二百三高地にしろ」と談判する場面があったと記憶しますが、この本によると児玉の前線への到着の時には、第3回総攻撃の当初の正面攻撃の地点が次々に失敗しつつあり、「やむなく、大本営の指示に沿った」二百三高地に攻撃の重点を移し、これが成功しつつあるところだった、と読めます。従って、乃木将軍は児玉参謀の指示の前に、独自に作戦変更をしていたようです。それにしても旅順攻囲戦と日本海海戦は、何度読んでも、(映画で)見ても、胸に迫るものがあります。この本でも「旅順港閉塞作戦の決死隊の募集について、志願が多すぎて困った」というエピソード(血書による志願書も掲載)があります。兵士のひとりひとりが「この戦争に負けたら、日本がなくなる」という強烈な危機意識のもとで、「自分にできることはなんでも進んでやる」気持ちで戦っていたのがよくわかります。まさに国民の意識がひとつになっていたといえるのではないでしょうか。そこのところが胸を打ちます。下巻は「史上空前の大勝利」日本海海戦です。読まなくては。
紙の本
日本が元気だった頃
2001/07/02 10:06
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投稿者:にむまむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々にしっかりした歴史物を読んだ気がする。近代日本の中で諸事の問題はあったものの、日露戦争当時の数年間は、確かに日本は自信を持ち活気溢れた時代であった。殺伐とした今と比べれば、雲泥の差なのではないだろうか?? 戦争といふ事実は辛いものですが、時代の転換期にあるので、あまりに語られなすぎる戦史について見直すいい機会になるのではないか。小さな出来事が指揮系統に及ぼす影響という教訓こそ今問い直されるべきなのでは???
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