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B−29日本爆撃30回の実録 第2次世界大戦で東京大空襲に携わった米軍パイロットの実戦日記 みんなのレビュー
- チェスター・マーシャル (著), 高木 晃治 (訳)
- 税込価格:1,980円(18pt)
- 出版社:ネコ・パブリッシング
- 発売日:2001/05/02
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紙の本
搭乗員が語る日本本土爆撃の真実——6割の帰還率を30回、米兵も生死スレスレだった
2001/06/18 20:19
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投稿者:青木謙知 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第二次世界大戦の末期、日本は占領していた南太平洋の島々をアメリカに奪還され、硫黄島も占領された。これによってアメリカは日本本土を、重爆撃機による空爆の範囲内に収めることが可能になった。特に硫黄島の占領は、爆撃機に護衛戦闘機を随伴させることを可能にした。
日本本土爆撃の主力は、ご存じの通り、4発重爆撃機のボーイングB-29であった。本書は、その搭乗員であったチェスター・マーシャルが、自身の記録を元に、忠実にそのミッションを記したものである。著者によれば、日本本土への爆撃は作戦上の必然であり、アメリカが自信を持っていたことが分かる。しかし、個々の隊員にすれば、常に個人の生死の境目に経たされており、毎回の出撃で生還できる割合は60%だったと、著者は述べている。そして、大平洋派遣任務を解かれて本国に帰れるのは、30回の対日本爆撃を完了した搭乗員だけであった。6割の帰還率を30回続けるというのには、運も大きく影響することが本書には記されている。
著者のB-29のクルーは、全員無事に30回のミッションを達成し、終戦直前に本国に戻っている。しかしその間には、一歩間違えれば死に至っていたことが書かれている。もっとも、今日の常識で見れば、出撃を回避しなくてはならない状況になっても、彼らは航空機を飛ばしていた。これは義務からのものではなく、彼らの判断であった。戦争当時は、アメリカ人でも合理的な判断ができていなかったことを伺わせる。戦争はその日の出撃で終わるのではなく、翌日、翌々日も続くと考えるのが当たり前で、無理をして貴重な搭乗員と航空機を失うよりは、翌日に備えるべきであるのだが、さすがのアメリカでも当時はそうはいかなかったようだ。
しかしそれ以上に、当時アメリカが日本のあらゆる情報をしっかりと把握し、戦略を立てていたことが、本書の端々から伺える。また補足の形で掲載されているアメリカ軍人捕虜への処遇は、いくら戦争中とはいっても、日本人として恥ずかしいと思わざるを得ない。
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