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紙の本
父親だけでなく、むしろ母親たちにぜひ読んで欲しい
2001/09/06 17:23
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:横田順彌 - この投稿者のレビュー一覧を見る
評者は父五十八歳、母四十二歳の年寄りっ子だ。母は病弱でもあり、中学校の入学式には七十歳過ぎの父が出席した。親子の年齢差が大きく評者は両親の愛というものを、感じた覚えがない。
三十三歳で結婚し二年後、娘を得た。天にも昇る気持ちで、そのひとり娘に、父親として最大級の愛を捧げ、常識人になるよう教育したつもりだった。けれど私立中学入学の半年ほど前から、娘は評者を極端に嫌うようになった。理由は不明。多くの父親と異なり一日中、家で原稿を書き本を読んでいる評者を娘は父親と認識できなかったのかもしれない、あるいは評者が父親として、娘に間違った愛を与えてしまったのではないかと反省もした。
が、三年前、専業主婦の妻は離婚届けを置いて、大学生になった娘と実家に帰っていった。やはり評者の父親としての子育ては失敗だったのか? そんな時に本書に出会った。「子どもに自立心を与えよう」「仕事の話を聞かすべし」「受験者無視の日本の試験」といった項目を読むと、著者の子育て論、教育論は、評者が娘に接してきた手法と、ほとんど一致している。父親は現実を直視し、現在の教育システムの危機に立ち向かえともいう。これも同意見で、評者は負けが判っている勝負でも、父親とはこうあるべきだと、身をもって娘に見せてきたつもりだった。
本書の後半は父親論より、教育論にページが割かれているが、評者はこの教育論にも反対しない。ただ子育ては両親がおたがいに意見を交換しあいながら行うのが基本だろう。そんな意味でも本書は父親だけでなく、むしろ母親たちにぜひ読んで欲しい一冊だと思う。(横田順彌/SF作家 2001.6.12)
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