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紙の本
小林信彦ならではの「芸人や映画」の話が満載
2001/07/04 18:18
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投稿者:安原顕 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は『人生は五十一から』『最良の日、最悪の日』に続く『週刊文春』の連載1年分を纏めた最新エッセイ集である。いつものように著者より贈呈された。有難し! 本書は例によって、小林信彦ならではの「芸人や映画」の話が満載、またまた教えられることが多く、浅学を恥じるばかりだが、時折挿入される、五流の後進国、腐れ国家日本の政治経済についての怒り文には、まったく同感ゆえ、以下に、それらの怒り文を、少々端折りながら引いておきたい。<長い不況の戦犯第一号、ミヤザワ蔵相、暮れになってペイオフ解禁延期に同意、老害もはなはだしい><二〇〇〇年の一月、日本のテレビ番組はすべて壊滅状態にあり、それが民度とも思われる><NHKBSエンタテインメント・ニュースで、帰国子女らしき女の子が、古きを温(あたた)めて新しきを知ると言いますからと言っていた。むろん「温故知新」、「あたためて=復習して」と読む説もないではないが、ごく一般的には「たずねて」である。この読み間違い、30年程前、某有名番組の司会者がやった折は視聴者の怒りが殺到、司会者は辞任した。著者の推理では今回のそれは、読み間違いというよりは「台本」にそう書いてあった(気がする)。リハーサルその他でも、関係者は誰も気づかなかった(のだろうか)>。この手の話で、ぼく自身仰天した一例を一つだけ挙げれば、ナンシー梅木のCDの歌詞カードに「支那の夜」があり、解説の山口一也とやらが、「歌詞が聴き取り不明」と書いてあったが、それは[胡弓](こきゅう)なのだ。つまりこ奴は、馬鹿ゆえに「胡弓」を知らず、辞書も引かず、「不明」と書いている。もう一つ、「虹の彼方に」の日本語歌詞に「我らの光を問わぬ」と麗々しく載っているが、これは「問わぬ」ではなく「永遠に」なのである。この馬鹿、「とわに」も読めぬらしい。むろん、レコード会社の人間もチェックしない/出来ぬこと、これにも驚く! 昨今は、こうした耳も頭も悪い白痴音楽ライターの跋扈が目立つが、いかにも崩壊したクズ日本の象徴と、思わずゾッとする。<何も知らない役人が、昔の兵隊検査の延長線上にある「成人の日」を勝手に十日にしたり、八日にするのは許せない><国民が国家公安委員の高給(年収2600万円)にかっとなった時、その気持はわかるけれど、600 万円が90億円に化けたというオブチ総理の「ドコモ株疑惑」にはなぜ怒らないのか>。新聞とテレビが意識的に隠蔽、馬鹿国民は、ただただ羨ましいと思うだけだからである。<BSデジタル放送が始まり、NHKも民放各社も「ニュース、ニュース」と強調しているが、批判のないニュースなんて、いくらやっても、「視聴者愚民化」に拍車をかけるだけでしょう。自自公連立を批判する者は、少しでも理由を作って、しょいぴいてやるという脅迫的態度のどこに、「21世紀の夜明け」(デジタル放送の謳い文句)なんてあるのか>。ここまでで、まだ3分の1である。あとは是非本書を読んで欲しい。
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