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マヤ神話ポポル・ヴフ 改版 みんなのレビュー
- A.レシーノス (原訳), 林屋 永吉 (訳)
- 税込価格:964円(8pt)
- 出版社:中央公論新社
- 発行年月:2001.8
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文庫
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紙の本
マヤ文明の神話
2002/09/19 20:26
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山瀬暢士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
グアテマラ高原にすむマヤ人たちが、スペイン人によって征服された後、自分たちに伝わる神話、歴史を書きとめたもの。マヤ人たちの聖書とも、アメリカ原住民の聖書とも言われる。これはアドリアン・レシーノスというグアテマラの学者がマヤ語からスペイン語に翻訳したものを日本語訳にしたものである。レシーノス氏の訳は英語・スペイン語のものとも現在でも世界各国で売られている。重要な訳の1つである。
内容、構成は日本の古事記に近い。世界の創造から、今までの人間より過去に作られ滅んだ人間、双子の神の地底の国の神々との戦い、そしてマヤ人の祖先の王国建設と発展という筋立てになっている。それだから、本来は古事記という王朝の本なのであるが、現在のマヤ人の間では時間の書という呼ばれ方が提唱され、かなりの数の民間の宗教指導者は「ポップ・ヴフ」と呼んでいる。このあたりは実松氏の『マヤ文明』を読まれると興味深い話が出てくる。
見慣れない固有名詞が出てくるため、ちょっと親しみにくいと考えられるかもしれないが、現在の人間の前には木の人間がいたなど、ギリシャ神話でヘシオドスで伝えるところの過去存在した金の人間・銀の人間の発想などと似ている部分もある。
また、林屋氏による訳には詳しい訳注が出ているが、50年以上前に書かれた古いものなので、今の学説にはそぐわない記述もある。この辺は、私の『マヤ文明 マヤ人たちの残した歴史』(購入は太陽書房からの直接注文のみ)にもいくつか関係することを述べてある。
他のマヤ神話などを簡潔にまとめた本(『アステカ・マヤの神話』、『マヤ・アステカの神話』)もあるので、こうした本を合わせてみると理解が深まるであろう。
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