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ひきこもり問題を考え直すための1冊
2006/11/05 18:14
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
ひきこもり問題について対極にあるといわれている2人を直接ぶつけてみようという大胆な企画の成果がこの本です。
2001年3〜4月に、この本の出版社、斎藤氏の勤務する病院のデイケア、工藤氏の運営する施設で行われた対談を再構成して、
第1章 ひきこもりとの出会い
第2章 ひきこもりとは何か
第3章 ひきこもりと親子関係
第4章 ひきこもりと援助活動
第5章 ひきこもりと就労
というテーマに沿って語られています。どの章も2人の実体験に基づいた話なのでそれぞれ説得力があり、どちらがどうということなく、ひきこもりについて考える時に示唆してくれるものが沢山語られています。それで思うのは、実はこの2人はそんなに違いはないのではないか、ということです。
対談では、斎藤氏がやや工藤氏を挑発しようと窺いながら話をしている感じがあり、あえて2人の違いを際立たせようとしているように読めますが、本質的なところでは同じことを語っていたように思えます。
2人に違いがあるとすれば、対談の中でも語られているように、2人が関わっている「ひきこもり」者が若干違うようです。どちらもひきこもりに違いはないのでしょうが、医療の範疇に入ってくる者と医療以外のところにいる者とでは同じ「ひきこもり」と言っても微妙な違いがあるようです。
そういった意味では、「第2章ひきこもりとは何か」で語られていることが重要であり、そこをきちんと押さえておけばその後の親子関係や援助活動や就労については一定の方向性が見えてくるようにも思えます。
それにしても、この対談から5年が経過しても尚同じ問題で悩み苦しむ人たちがいること、ひきこもりの問題が余り何も解決されずに続いていることを、改めて問い直さなければいけないのかもしれません。
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