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紙の本
非公式階層
2002/01/26 05:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トリフィド - この投稿者のレビュー一覧を見る
新たな階層、新たな装備、新たな敵に新たな仲間。舞台装置を一新し、新たな物語が始まる。今度のパートは「非公式階層篇」とでも呼ぶべきか。
霧亥たちは、暴走した建設者が適当に増設したという、非公式階層に至る。そこでは、2人の臨時セーフガードが、すでに250年以上に渡って、侵入した珪素生物たちとのにらみ合いを続けていた……。
新キャラ、ドモチェフスキーとイコは、ほとんどこの作品の世界観を損なってしまうほどの今までにない個性の持ち主だ。ユニークなデコボココンビである。珪素生物たちも、今まで出てきた連中とは様子が違う。
弐瓶氏はこれまでにも絵柄を変えてきたが、この巻に入ったあたりから、また変わったように思う。最近は、何と云っても暗闇の描き方がすばらしい。闇に沈むエレベーター内部の様子や、非公式階層から放逐された霧亥がひたすら歩む場面など、暗闇と、その暗闇をわずかに照らし出す光の表現にはほれぼれしてしまう。ひと皮むけた感じだ。
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