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紙の本

複雑な社会現象を複雑なまま理解しようとすること

2003/09/14 23:59

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:拾得 - この投稿者のレビュー一覧を見る



複雑現象を量る

 「複雑現象を量る」などという分かりにくいタイトルで、本書(と読者)は随分と損をしている。実は、このタイトルが言わんとしていることは、実は極めてシンプルで当り前のことだ。「世の中のことは、そうそう単純なモノサシ(だけ)では理解できない」ということだ。本書では「リサイクル」という現代社会の抱える課題について、「紙のリサイクル」という具体的な現場を対象に、インタビュー調査から業界紙の分析、質問紙調査まで、多様な手法でもって貪欲なまでの分析を試みている。そして、モノとしての(古)紙、リサイクルシステム、消費者と生産者の意識のミスマッチ、国際比較といった多様な次元から、その抱える問題点やありうべき対処について考察している。
 現在の学問は、モノサシを限ることにより現象を抽象化(単純化)して見ていくことで発展してきた。自然科学とくに物理学がその好例だが、社会科学もそうした自然科学に倣ってきた。しかし、「社会」とは限られたモノサシで理解したり、対象が明かにされるほど単純ではないことも皆知っている。だからこそ、「学際」的協力の必要性といったことも叫ばれる。ところが、個々の学者にしてみれば、「学際」に乗り出して自らの学者生命を危うくするよりも、単一のモノサシを使うことにこだわった方がやはり安全なのである。
 もちろん、こうした単純化は否定されるべきことではない。しかし、研究対象が抽象概念ではなく、具体物ましてや「社会」となってくるとそれだけでは済まない。単一のモノサシによる量りだけで事足れり、とはいかない。どこまでとことん対象と付き合えるか、そんな「知的誠実さ」と言うべきものが、現代に生きる研究者には求められているのではないだろうか。

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