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紙の本
新しい落語とは…
2002/12/07 17:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:安之助 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本の構成は、以下の通りである。
第1章 まだ、誰もふりかえらない。
第2章 18歳の挫折。
第3章 小さんという天才、談志という天才。
第4章 新しい落語をつくる。
第5章 師匠とプリクラ、撮りました。
第6章 座布団一枚の宇宙で。
第1章はドキュメンタリー風に現在のある日の様子が描いてあり、第2章で過去にさかのぼる。3、4、5章は、現在の考えを様々の角度で取り上げている。そして最終章では未来に対する抱負を述べている。
定石を踏んだ読みやすい構成だ。その中で私が引かれたのは、第3章である。というのも、まず、小さんと談志を並列に扱っている。花緑にとって小さんは祖父、と同時に師匠でもあるから、尊敬するのは当然だとしても、談志は小さんと義絶状態である。にもかかわらず花緑は意識しているらしい。
また、第3章の中では影響を受けた8人の名前を、コメントとともに挙げているが、そのメンバーが興味深い。実の伯父である柳家三語楼(つまり、小さんの長男)と、一門の大番頭格である柳家小三治は別格とすると、実質は6人だ。花緑の所属する落語協会から3人(前記2人は員数外)、落語芸術協会が1人、そして、志らく、談春と談志の弟子が2人も入っている。それはなぜだろう。落語家全体の中で、立川流一門の占める人数を考えると、8人の内2人は多くはないか。同じ少数派団体で、圓楽党からは1人も挙げられていないのに−。
それは花緑がいろいろな人を聞き込んでなのか、たまたまの見聞だけなのか。そこははっきり述べられていないが、「新しい落語」を唱えるからには、前者なのだろう。そうなると、花緑の目指す方向が見える気がした。
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