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経営のためには安全が疎かになっていいのか、そんな思いを持ち続けて読んだ。
会社の中に、そんな思いを持ちながら闘い続ける人がいるという事に、まだ安堵は出来る。
しかし大きな組織に呑み込まれていく様が、悔しくもあり悲しい。
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恩地は、三井美樹をイスマイル・ハーン・ホスピタルへ移せる見込みがたって、ほっとしたが、廊下にベッドを並べ、その下に蹲っている家族の姿を眼にし、常に不平等と闘ってきた自分が、コネと賄賂を使って、特権を行使することに後ろめたさを感じた。(p.292)
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大感動。すばらしい小説だった。何度か鳥肌がたって泣きそうになった。恩地の純、真摯なところ。国見会長との信頼関係。すごく男っぽさを感じた。そして世の中の理不尽さに全く納得がいかなかった。すごく人間の泥臭さが描かれていた。この本を読んでなにを学んだかというと、まず恩地の忍耐力。こんな状況でも頑張っているんだから、今の私の状況などなんでもないことに思える。やっぱり人との信頼、本当に大事。社会に出て痛感。やっぱり最後はそこに戻ってくる。山崎豊子の表現力、正確さ、鋭さには脱帽。
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飛行機事故の悲惨さを著者ならではのきめ細かな取材の下に描いた作品。
あのような事故を二度と起こさないようにするために、航空会社の取るべき行動を民間から出すように訴えかけるものです。
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労働組合委員長として会社と闘った主人公は、会社上層部や政治家の圧力で中東やアフリカなどの僻地へ飛ばされてしまう。そんな中でも自分の信念を貫き、共に闘い同じ様に差別人事を受けている労組の仲間の為にも会社に屈しない主人公。
熱いね。これ。
大企業に絡み合う様々な立場の人間の思惑が巧みに描かれている。巨大な権力を前に信念を貫く事がこうまで大変なものなのかと。
事実を基に書かれているというのがさらにすごい。まー、かなり脚色してるだろうけど。
アフリカ編の次は御巣鷹山編。
歴史に残るあの航空機事故が描かれる。要チェック!
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フィクションだがノンフィクションの要素が強く、どうしても日航とだぶってしまう。山崎豊子の緻密な取材には、いつも頭が下がる。
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会社のエゴ。親方日の丸の無責任さ。被害者の辛さ、悲しさ。主人公の悲哀と勇敢さ。涙と怒りと寂しさとで感動の連続。作者の勇気にも脱帽。
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社会派小説の真骨頂。親方日の丸企業の体質と労働組合の意義を問う。そしてなによりも、正しき企業人としての生き様を示した名著。
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大手航空会社に勤務するオンチ君が主人公で、「善人」のモデルとなっています。全5巻にわたって、善をまっとうすることが1つのテーマであり、テーゼになっています。オンチ君の反対のモデルがギョウテン君で、企業・社会を上手く生きていくために、正義を見てみぬふりをしたり、不正を行ったりします。こちらが大勢だったりもします。
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全5巻。航空会社の魑魅魍魎を描きだす社会派小説の金字塔。しかし主人公の生き様には共感できなかった…。
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難しいけど面白い。正しいことをしても人生ってうまくいかないものだ。でも、正しいことをしている人は強い。
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この本は、某社の飛行機墜落事故(御巣鷹山)の事故に関連した、山崎豊子著の本です。
アフリカ編は、主人公の恩地のケニア滞在時について書かれています。
この本は数年前にも読んだことがあるのですが、下のようなたった数行の文章が読みたいためにまた買ってしまいました。
『夜になると、急激に気温は下がり、漆黒の闇に包まれ、夜空に南十字星が凍りつくようにまたたいている。(略)東アフリカのケニアに来て三年目になる恩地には、ケニアのサバンナに棲息する獣の声を聞き分けることが出来た。獣の悲しみの声を聞く時は、自分の最も悲しかったことを思い、怒りの声を聞く時は、自らが心底、憤った時のことを、飢えの咆哮を聞く時は、自分の心が最も飢え凍えた時のことを思いだす』
私が南部アフリカで見た"南十字星"は、天の川の中に燦然と輝き、とても美しかった。
「凍りつくように」という文章が頭から離れなかったのですが、「観光気分で見る"南十字星"と見え方違うのだろう」と思っています。
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今2巻目を読書中ですが、とてもやるせない。主人公に幸せは訪れるのか??
また、JALやJR西日本と重なってしまい、不信感を抱いてしまう。
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読んでてハッと気がついたら、すごく歯を食いしばってたこと多数。国家って、会社って、サラリーマンって…。不器用にも強く生きる主人公が、すごく好きです。
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仕方なしに労働組合委員長を引き受け、会社と戦ったが故に中東・アフリカの僻地に10年以上も飛ばされてしまう。フィンクションではあるあが、JALをどうしても想像してしまい、大企業の体質に憤りを覚える。