紙の本
まさしく証券業界の革命児ですね
2002/07/05 09:04
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投稿者:自称証券通 - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が日本郵船から松井証券に入社して改革を断行
したことにより今の松井証券になるまで紆余曲折が
あったことは本書を読んでよくわかりました。
社内や証券業界の反発にもめげずにやってこれたのは
義父が著者に全権委任したからだと思う。
また著者がよい意味でワンマンであったことが大きい。
全体の構成は、第1章 破壊と創造、第2章 先を見る目・人
を見る目、第3章 松井証券入社前後、第4章 革命の渦中、
第5章 自由、そして前進、第6章 IPO−海外ロードショー
の旅、終章 8月1日の7つの章で成り立っていてそれぞれが
細分化されている。
本書は「破壊と創造」により改革を断行して松井証券が東証一部
に上場するまでを綴った社長の本音である。
改革を求める経営者にとって福音となるだろう。
紙の本
ビジネスの真の醍醐味を掴み取りたいと望む人への「ファイト!一冊」だ。
2002/03/12 22:15
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投稿者:Kuri/栗原美幸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
松井道夫。さすが証券業界の“鬼っ子”だけある。そして「変革者」であり続けることができる人間の言葉は想像以上にテンションが高い。しかも問題児とまで評されただけはある。この書は痛快で始まり、痛快で終わる。しかしその吠えている言葉一つ一つが、どれもキツくて心地いい。おそらくビジネスの本質を指摘しているからだろう。
著者・松井道夫氏は、今や押しも押されぬインターネット証券の最大手社長である。聞けばその松井証券も10年ちょっと前には業界の底辺を洗っていたというではないか。そして、その会社を飛躍させた人間の言葉は読み手の予想を裏切りつづける。彼の視座は常に世の大多数とはアングルを異にするのだ。しかもその差異がビジネスにおける莫大な利益を生み出す構造を支える。その源泉を本書で知ることは決して悪くない。しかもこのタイトルだ。松井節で人を挑発しているとしか思えないが、この際、この言葉に引っかかってみるのをおすすめする。
世の社長の書は、失礼ながら手前味噌が多すぎるように思うが、この書もそれなりに手前味噌は多い。しかし規制産業のなかで、本当に構造改革をしてしまった松井氏の存在は、いまだに改革を断行できない日本の中では今や希望だ。しかも彼は大変だったろうその改革を「おもしろくて仕方がない」と笑い飛ばしている。
本書を読む限り、松井氏は天才ではないと見る。しかし誰でも、あるひとつの視点をつかむと、(特にビジネスにおいては)限りない起爆力をもってそれをやり遂げてしまう可能性があることを本書は教えてくれる。それがどんな視点かは本書で確かめていただきたい。
松井氏は本書の中で「3ヶ月前は遠い過去」と言い切る。この書が明日からあなたを変える可能性は高い。下手な栄養ドリンクより、よっぽどあなたのビジネスへのパワーをアップさせ、それを持続させるだろう。ビジネスの真の醍醐味を掴み取りたいと望む人への「ファイト!一冊」だ。(子育てサイト「子育てワハハ!」主宰:Kuri/栗原美幸)
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『つまんないなら、オレが面白くしてやる』まっすぐな主張を繰り返し行動で示し続ける、松井さんの思想には激しく共感します。(shin1)
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古い体質の松井証券を、ネット取引可能で低価格の手数料へと変えた社長。ここにたどり着くまでの背景がわかって面白い。
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実業とは・・・顧客が必要と認めるコストで成り立っている業
虚業とは・・・顧客が必要と認めないコストで成り立っている業
この点が非常に明快で分かりやすかった
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★一本気★上場直後の自伝。気になっていた本をようやく読んだ。未来に対する決め打ち、自分に賛成できない人はやめてもらえばいいという部下に対する冷徹な視線は、必ずしも賛成できるばかりではないがむしろ清々しい。日本郵船の一社員からオーナー企業トップへと移ったからこその考え方が鮮明に表れている。つまり規制に守られた産業はいずれ廃れる、と。虚業か実業かの区別を「コストをお客が必要としているか否か」で判断するのは新鮮だった。言い換えればそれは規制業種か否かでもあるように思える。岳父を立てているところは好感が持てる。
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私の周りにもたくさんおられるが、ある経営者のご子息が、その会社に入る前に、他地域の同業種の会社に、いわば「修行」という形で入社されるということはよくある話だ。親父(社長)さんからすれば、この業界の基本的なことを、他人様の飯を食って、しっかり学んでこいという事なのだろう。「帝王学」というやつか。それは大切なことだ。
一方では、ごく普通の市井人にとって、若い頃に普通のサラリーマンを経験し、そのときは、全く意識しなかったが、次の職場に入り、結果的に、リーダーとしての立場に就いた際、サラリーマン時代の経験が大いに役立つということも、決して少なくはなかろう。
私もこのブログに何度も書いているが、私自身のソフトバンク時代の経験というものは、全く業種も違う現在の仕事に取り組むにあたり、本当に役立っている。もしかしたら、いや、間違いなく、あの経験がなければ、ここまでの議員としての仕事はできてはいまい。もっと言えば、あの荒唐無稽な営業の経験・実績がなければ、あんないい加減な状態で最初の選挙に出ようなんてことは、ゆめゆめ思いもしなかったであろう。
バブルのど真ん中に、東京で、ベンチャー企業のこてこての営業をし、それなりの実績を上げてきたという、何の根拠もない自信があったからこそ、10年以上離れていた金沢でいきなり選挙をしても、なんら一点の不安も感じることもなく、のんびりと選挙戦を戦えることができた。あの経験がなければ、怖くて立候補さえできなかったであろう。
もっと、品のいい例(?)で言えば、松井証券の松井道夫社長がそうであろう。
松井氏は、義父が社長を務める松井証券に入る前までは、日本郵船のサラリーマンであった。
自身、松井証券に入ってからも、そのサラリーマン時代の経験から、さまざまな”読み”をして、次なる手を打ってきた。その辺の事情は、著作「おやんなさいよでもつまんないよ」(日本短波放送)に詳しい。この本は、おもしろい。私は、一度読み終えたあと、何度かかいつまんで読み直しをしている。レベルは全く違うが、身につまされる部分も少なくないからだ。
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松井証券の社長が書いた本。
10年ほど前に雑誌で松井証券の話が出た時に、こういう仕組みは顧客本位でいいなぁ。と思っていた。
ただ、自分本位で考えると言う事にこだわっているようで、はたから見れば痛快で拍手喝采かもしれないが、実際付き合うとなると色々と気を使いそう。
本書を読み共感した個所が2点
1.顧客へのアプローチ
地動説→顧客を囲い込むことが営業活動だと思っている。
天動説→仕組みを作りこの指とまれで、顧客を呼ぶ。
顧客を囲い込むことにコスト、労力はかけない。
2.事業の種類
実業→顧客が必要と認めるコストで成り立っている業
虚業→顧客が必要としないコストで成り立っている業
自分の今コスト部門で仕事をしているが、それをいいことに虚業になっているのでは?と改めて身が引き締まる思いだった。
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非常に面白かった。
「囲い込まれたい顧客などいない」というのは企業の永遠の課題。
顧客第一主義から顧客中心主義へ。
※遮眼革の話。
リーダーは、遮眼革を"つけるべき人材"と、"つけてはいけない人材"を見極めるのが仕事かもしれない。
全員が遮眼革を外すのはリスキーじゃないだろうか。そこに企業のビジョンが完全に浸透しているならまだしも、エントロピーが無駄に増大してしまう。
一方で全員が遮眼革をつけてしまえば企業は死ぬ。成長はありえない。