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小倉時代の失意の鴎外の生活を中心に据え、中央への復帰を果たし亡くなるまで。
作者は未知の人だが、歴史物を中心に書いている福岡在住の作家だそうだ。
小倉では失意のうちにただじりじりしているばかりではなかった。鴎外を慕う地元の人びととの交流をとおしておだやかな心情を取り戻していく辺り、後の歴史物へ開花していく郷土史の掘り起こし、「美術品」のように美しい2番目の妻志げとの新婚生活などが、よくまとめられている。
作成日時 2008年02月05日 21:08
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鴎外の左遷については大凡の状況はなんとなく知っていたが、それをテーマにした本を初めて読んだ。
2002年にこんな本が出ていたとは知らなかった。
著者は北九州を地盤とした作家らしい。
鴎外の心情をそれなりに測してはいるが、鴎外の文学性を論ずることはない。
そもそも鴎外の二足のわらじについても何も意見を言わない。
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森鷗外は人も作品も冷たくて嫌いなので、本書を読んで溜飲が下がる思い。
文章が淡々としていて、主人公の心情をよく表していたと思う。