紙の本
ちょっと変わった世界観
2002/07/05 06:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ビンゴ - この投稿者のレビュー一覧を見る
序盤の方をぱっと読んで受けた印象は、何となくナウシカやラピュタっぽいなぁ、といったもの。架空世界を舞台にしたハイファンタジーで、工房の街や少年や少女が登場するところなど、なんだか宮崎アニメっぽい。ちょっと変わっているのが、天空に浮かぶ城ラピュタならぬ、空に浮かぶ不思議な音楽を奏でる女神マリィの存在。
この上巻はどちらかといえばそういった独特の世界観のお披露目と下巻に続く伏線が描かれているような感じです。面白かったのは求愛の儀式のようなもの。この辺りは読んで確かめて下さいませ。ちなみにいきなりぷっつり途切れているので、下巻と一緒に購入しておくことをお薦めします。
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古屋兎丸で一番好きな本。最初は宮崎駿のパクリかと思いましたが、その後の展開はスバラシイの一言。タナトスを感じる名作です。
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ちょっと小難しいと思ったのですが…
下巻読み終えたあと読むと、また楽しめます。
絵は文句なし、さすがです!
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凄くファンタジックでかつ哲学的なお話の漫画…宗教に対する作者の一つの捉え方が垣間見えるような…。絵も繊細で綿密ですが揺れ動く10代の心の描写も同じくらい描かれております。
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最初読んだときはセリフ回しが硬い気がしたが、最後まで読むと意匠のひとつであったのだろうかとも思う。世界観もプロットもよくできている。この人のマンガはしっかり考えて書いているのが伝わってきてよい。
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「この次の10歳の夏
僕はマリィの一部になった」
マリィに対するカイの感情は、信仰からやがて性的なものへと移行して、さらに高い水準へ昂ぶってゆく。そんなカイを見続けるピピの瞳が映すものは・・・。これは奇跡の物語です。
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「これは奇跡の物語です」
この作品は、ピリカの地という、生活を豊かにする便利な機械を作って生計を立てている、争いのない平和な土地が舞台。そこに住む、カイとピピという少年少女、そして人々の信仰の対象である「マリィ」。
カイは10歳の夏に海で溺れてから、人の何倍もの聴力を持つようになった。彼だけに聞こえる、マリィの奏でる音楽。18歳になった彼に、神が与えた役目とはなんなのか。
一見ほのぼのファンタジーに見せかけて、かなり内容は哲学的でシュール。進歩を取るか、平和を取るか。現代社会に対する風刺っぽい描写とかもあって、やっぱりちょっと怖い。
上巻だけだと、彼らの日常生活やピピの恋心が前面に出ている感じだったが、下巻では上巻にちりばめられた謎が次々と解明されていく急展開で、特に最終話のどんでん返しは凄い。
試しに上巻だけ、とかではなく、上下巻合わせて読むことを強くお勧めする。
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本当にこの漫画にはやられたよ・・・。
まさかの大どんでん返しがあった・・・。
理解できなくて何度も読み返してしまった・・・。
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谷水君の激押しで
教えてもらった一冊。
(正確には上下巻で二冊だが。)
「それっぽい」作風だとついつい
「宮崎駿に映画化して欲しい」
と言ってしまうのだが
これも、是非、ひとつ。
10歳の夏からただひたすら
結婚もせず、一人きりで、
人はこんなにも
人を好きになれるものなんですね。
(本文より抜粋)
僕からしたらこの台詞は
大きく間違っていると思うだが
物語の中では
言いえて妙であるのだろう。
先程言っておいてなんだが
宮崎映画にしては
その答えは残酷すぎる。
でも残酷な答えが
導いたのが奇跡でもある。
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なんだろう。小説と美しい絵本の間のような感覚。
全体はすんごくやわらかい。でも下巻に続く戦慄感と怖さも感じる描写がところどころに。
全体観の説明から入って、徐々に核心に引き込まれていく。。。。
御伽話ってのはこういうのを言うのだろう。未来になっても。
下巻への盛り上げも込めて星は四つですが、僕の中では申し分なく星五つです
(ほなら五つにせえやって話しですよね)
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古屋兎丸の作品は独特の宗教観がある。
人間がいて信仰がある。
神は神でなく、ヒトがうみだす存在として描かれている。
宗教が多くのヒトを殺すこの世の中だが、何のために神がいるのか感じるために読んでみて欲しい作品。
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「森は必ず彼女の周回軌道上に現れる。 だから森の上空を見上げると」(上巻、プロローグより)
連載開始前に、最終回までのすべての下書きを終えてから連載に臨んだというこの作品、原作付きでない、ギャグ漫画でない作品としては作者の最高傑作ではないでしょうか。
映画的なプロローグ、緻密極まりない作画、ゾクゾクする展開、全てをひっくり返したどんでん返し、切なく涙するばかりの真相と結末、読み返してからわかる仕掛け(表紙も)と演出の巧さ。
上下巻を一緒に揃えてよかったマンガです。
ただ、最後の最後に出てくるとあるセリフが、意外とその、「ぶち壊し」に見えてしまうことはあるかもしれません。作者はそれも承知であえて入れたセリフなのでしょうけど。
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空を飛ぶ人型の女神。この発想がいい。
兎丸先生どうしちゃったんすかーと面食らうほどファンタジックな世界かと思いきや、
上巻後半、面目躍如。そして下巻は圧倒的。