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紙の本
土台無しの私論
2017/09/08 08:09
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投稿者:病身の孤独な読者 - この投稿者のレビュー一覧を見る
意識の解明は、心理学・神経科学などの人間科学における究極の目標である。本書は意識を科学的に取り組めるかということ、意識の理論について様々な著者が意見を述べる書籍である。
本書は約15年以上も前に、意識を科学的に扱うという新しい試みを行っている。現在では意識の研究は主流になっているが当時においては画期的だといってよいと思われる。
しかし、内容としては物足りない。本書でも指摘されていることではあるが、「意識」を定義する、あるいは、どのように捉えるかという視点がまず欠けている。そのため、統一的な議論を建設的に組み立てることができずに終わっている。また、各論者の意見もかなり内容としては薄い。現在ほど研究が進んでいなかったのも理由として挙げられるが、本当に「意識」を扱っているのかはなはだ疑問である。論点がズレているのがほとんどである。
このことはある意味では意識を扱うのがどれだけ難しいのかを示してはいるが、当時においても無意識過程の研究やてんかん事例や統合失調症などの意識障害を伴う研究もあることを考えると、もう少し洗練された議論が可能であったと思われる。
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