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思いっきり味わいつくす伴大納言絵巻 みんなのレビュー

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みんなのレビュー3件

みんなの評価4.0

評価内訳

  • 星 5 (2件)
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  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本

絵も素晴らしいが、絵巻の制作動機にまで興味は尽きない

2007/01/22 16:44

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「信貴山縁起絵巻」「源氏物語絵巻」とあわせて三大絵巻と呼ばれる「伴大納言絵巻」。このシリーズの「信貴山延喜絵巻」の編集が優れて堪能できるものだったのでこちらも開いてみた。こちらもなかなか、である。
 貞観8年(866年)に起きたといわれる応天門の炎上事件を題材とした三巻の絵巻物。この本では「信貴山縁起絵巻」と同じく、三巻を全望する縮小画と、見開き、原寸大の部分拡大と三様の大きさでじっくりと鑑賞できるように編集されている。上巻の炎上する炎の描写は、存在感があり、圧巻である。駆けつける人々の表情、動きも様々で、集団の捉え方も素晴らしい。
 保存状態が良くなかったのか、特に上巻のはじめは剥落した部分も多く、残念である。上巻の終り近く意図的にくりぬかれたような部分があったり、切り取られたのではないか、と思われるような不連続な絵があったりするのは、題材の政治性に関係するのでは、と憶測も広がり、かえって興味を増加させる。「伴大納言が源信を陥れようとしたが失敗し流刑された」という866年の事件をなぜ12世紀ごろになり絵巻物として描こうとしたのか、という「製作動機」にまで興味は広がっていく。
 「動機」はともあれ、「シリアスな史実物」として書かれたであろうことは、間違いないであろう。「信貴山縁起絵巻」は、どちらかと言えば奇跡物語という「娯楽読み物」である。この違いが、表情や全体の雰囲気の違いとしてこの二作品の間に見えるような気がする。
 時代背景などを良く知らないものにもわかりやすいよう、絵巻物の変遷を説明した特集コラムなどもあり、編集の配慮が感じられる。おしむらくは絵巻物の中の詞書(ことばがき)が、現代語訳だけがのっていることだろうか。原文を活字にして読ませてもらえればもっと味わいが増したと思う。
 国宝級の素晴らしい作品を細かいところまでじっくりと鑑賞できるのは、こういう本の最大の利点である。展示館のガラス越し、よりは得るものが多いかもしれない。じっくり見てください。

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紙の本

日本史の謎のひとつ、応天門炎上。果たして真犯人は誰なのだろう?

2002/09/05 23:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:torikichi - この投稿者のレビュー一覧を見る

866年に御所の中にある応天門が炎上、真犯人をめぐってストーリーは複雑な展開を示す。それを絵巻にしたのが「伴大納言絵巻」。ここにはいろいろなテクニックを使って、映画を見るような展開が表されている。構成や構図、登場人物の表情まで、この本では「拡大図」を使って、克明に見せてくれる。本物を間近で見るチャンスがない(国宝ですから)我々にとって、こういった本はたいへん有り難い。しかし事件そのものだけではなく、この絵巻そのものにもいくつも謎がある。まず主要な登場人物が特定できない(絵巻物の中に名前が示されない)ことである。さすがに天皇はよいとして、天皇に語りかける貴族、それを軒先で聞いている貴族、さらには庭先で向こう向きに立っている貴族。これはこれまでそれぞれ「これは誰」「これは誰」と解説されてきているが、どれも「おそらくストーリー展開からそうであろう」というもので決定打はないようだ。しかもある部分は「1ページ」破りとられていて、前後がつないであるという。なぜだろう。また、登場人物が「いるべきところ」から切り抜かれている箇所が2,3ある。ここには誰が描かれていて、どうして切り抜かれたのだろう。果たしてこの謎が解ける日が来るのだろうか。これだけ「すごい」絵巻物なのに、作者不明というのも謎だ(この本では、巻末に他の絵巻物の図を掲載して、絵巻物の変遷や、作者の推定もある)。なんて謎めいた作品だろう。こうして間近に見ると、いろいろ想像が膨らむ。本物は時代を超えて力を持っているということが印象付けられる、本であります。

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2020/12/19 21:13

投稿元:ブクログ

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