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紙の本
軽量級
2002/07/13 11:43
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投稿者:猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る
密室トリックを扱った二本の短編で構成された、この著者のもっとも薄い本。斬新さとか驚きに満ちた作品を送りつづける著者としては、中身も軽い一冊だが、それでも好きのない構成はさすがであります。「鏡の中は日曜日」の重要なトリック(というか設定)を自明のもとして書いているので、未読の方はねたばれにご注意ください。
紙の本
素直すぎる印象
2002/06/16 16:31
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投稿者:カルバドス - この投稿者のレビュー一覧を見る
講談社ノベルス創刊20周年記念「密室本」シリーズの一冊。直接的ではないが、書名にも「密室」の二文字が入っている。
二部構成になっており、どちらも地方の温泉街での密室事件がおもだった内容。舞台は同じながら、年月の経過による差がある(人物や町の状況に)。
読者としては二つの事件の推理の差などを比較して楽しむことも出来るが、あまりにも素直な内容なので、複雑なトリックや展開を期待すると拍子抜けする。もともと少ない枚数で書かれた作品である。多くを期待してはイケナイということだろうか。
文体も軽く読みやすいので、ミステリ初心者向けの作品。
紙の本
読者サービスもたまになら良いとしましょう
2002/08/01 00:02
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投稿者:呑如来 - この投稿者のレビュー一覧を見る
これは前提知識として『鏡の中は日曜日』を読んでおかないと笑い所で笑えず話にならないのだが、どうせなら『黒い仏』から読んでおくとより楽しめる。作品としては、小さくまとまっているというか、内輪受けという感が否めないがミステリー作家のファンサービスとしてはなかなか悪意が効いていて面白い。それにしても殊能氏はいつも遠くまで取材(旅行)に行っているようで羨ましい。
紙の本
またもや大変化球
2002/07/31 02:05
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投稿者:marikun - この投稿者のレビュー一覧を見る
はぁ〜、どこまで行ってしまうのか?殊能将之。今回はネタバレも
含みます。未読の方はご注意を…。
続けて「密室本」の感想です。いやいや、毎度変化球なのは承知の
上で、チャレンジしている殊能作品なのですが、はたしてこれはあ
りなのか? 本文121ページが前半「樒」の部分と、後半「榁」
の部分に別れていて、前半は作中作「水城優臣もの」、後半は「名
探偵・石動戯作もの」という構成。前半と後半が微妙にリンクして
います。樒では、寂れた温泉街に骨休めにやってきた、水城と鮎井。
二人が泊まった、温泉旅館の近所にある天狗塚からご神体の「天狗
の斧」が盗まれる。しかもその前の晩に宮司は天狗を見ているとい
う。直後に、天狗の斧を使った密室殺人が起こる。榁では、天狗原
人というネーミングで、遺跡を売り出し発展中の温泉町へ、石動が
やってくる。そこで15年前とまったく同じ状況の密室が出現し…。
というお話ではあるのですが、前半部分は(ちょうど読了したばか
りなのもあって)もろに「QEDシリーズ/高田崇史」を連想させ
ますよね。おまけに「密室殺人」が起こるけれど、「密室殺人」で
はない…、さらに後半部分では、なんと!「密室でない密室」が出
現してしまいます…。毎回、問題作?を発表し続けている殊能氏で
すが、とうとうこう来ましたか…。これが「殊能流密室」と言われ
てしまえば、それまでなのですが、じゃあ「密室本」企画じゃない
ものに書けば?と思ってしまったのは、私だけか? 今回は、大暴
投だと思います。次の作品は、読むべきか?読まざるべきか…。
紙の本
ファン向けプレゼントという印象
2002/06/13 22:38
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投稿者:sfこと古谷俊一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本が袋とじになっている密室本企画の一冊。えらくページ数が少なくて薄いというのが第一印象。樒と榁の二編からなる短編集(分量的にそんな感じ)です。
二編の重ね合わせを利用したトリックも、表のトリックもわかりやすすぎるかなあ。描写的には年月の変化の部分は面白いのですが、『鏡の中は日曜日』を読んでいないと楽しみにくいように思います。なんというかファン小説のような印象の、外伝といったとこですか。
紙の本
密室のお笑い本?
2002/10/23 12:29
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投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品を一番最初に読んだ人は、もしかしたらつまらないと思ってしまうかも知れないので、前作、前前作と順をおって読んだ方がいいかもしれない。
この作品を読んでから、この著者のHPに公開されている取材日記を読むとかなりおかしい。
取材日記の方が面白いと思ってしまいました。
絵画でも落書きの方が感性が鋭くていいものがかけますが、取材日記からはそういう感じをうけました。
文章で笑わせるのはかなり難しいと思うので、傑作かもしれないですね。
不満と言えば、講談社の密室企画の一作品のようで、ページは少ないのに値段か高いのが…。本って全体的にもう少し安くならないものでしょうか。装丁にこらなくていいから外国みたいにペーパーバッグがあるといいと思う今日この頃。
紙の本
謎めいたタイトルの由来は…???
2002/08/06 00:25
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投稿者:山村まひろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
1986年2月、香川県の温泉郷に建つ旅館で、宿泊客が天狗の斧で頭を勝ち割られるという不可解な密室事件に遭遇した水城優臣と鮎井郁介を描く前半の「樒」。
それから16年後、同じ旅館を訪れた名探偵・石動戯作が遭遇する密室事件を描く、後半の「榁」の合わせ技。
まったく関係のないように見える2つの事件が、ラストできれいにつながるさまに、思わずニヤリ。
袋綴じになった密室本の1冊なんですが、少々ページ数が少ないのが難点でしょうか。120ページほどで、700円は高い…と思うのは私だけではないでしょう。
「密室」の「密」「室」それぞれの文字に木偏がつくと、木の名前になるんですねー。樒は知っていましたが榁は初耳だったので、こんな字、あるのか? と思ってしまいました。
謎めいたタイトルの由来は…小説を読めばわかります。
一部「鏡の中は日曜日」のネタばれっぽい個所があるので、合わせて読むと、2倍楽しめてお徳感が出るかも。
紙の本
BonusTrack
2002/07/09 23:10
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投稿者:mcn - この投稿者のレビュー一覧を見る
ノヴェルス企画「袋とじ密室本」シリーズなかの一冊。
「かの名探偵」による「どまん中の密室トリック」2本立て。
「(袋とじホンの性質上)薄くて世界構築が甘い」とか
前作「鏡…」繋がりなオマケとか、既出おいおいトリックとか、
マニアな方々御意見をば拝察しつつおそるおそる読みましたが。
…愉しい。
「鬼」とか「筋金」とか覚悟ねえヘタレ本読み意見なんで
マジメに怒らんでちょー。
いや、「名探偵**写真集」激爆だったけど、そーゆう小ネタなしで
時間変遷下世話なやるせなさとか、口語叙述方言考とか、
モノローグとダイアローグ相違とか。
なかでも「絵空事のお話」巡る登場人物シニカル独白。
「キャラ萌え」者とかは指さして大笑いな(失礼か)ワタクシですが
ちょいとキました。
っても、先頃終了なWCとかホンやらオトやら実在御贔屓鑑みるに
実在でも遠いヒトいるし、実生活すぐソコいても理解不能なヤツもいるもんな。
って、自分勝手に納得しすぎでしょうが。
ファン期待背負い投げなトコ承知で好きなんで、
ヒキな『荊棘島』含め次どんなシカケ読ましてくれるんか、勝手に期待。
紙の本
ファンのための踏み絵本
2002/06/13 09:22
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投稿者:MASA - この投稿者のレビュー一覧を見る
講談社ノベルス創刊20周年記念企画作品。
メフィスト賞受賞作家が「密室」をテーマにした作品を書き下ろす、おまけに本文部分は「袋とじ」。これぞ密室本!てな趣向の、いわゆる企画モノなのだけど、名物に美味いモノなしという俗説があるように、いままで出ている作家のものを読んでも、どーも既存の単行本より面白くないような。いや理由は簡単なんですよ。どれも薄いの、物理的に。要は袋とじにするために原稿に枚数制限が与えられちゃったんですな。それでも一冊の本として仕上げるために、短編みたいな割り切った構成もとれないから、たいがいどの本もあまり書き込みができなくて、先を急いだ書き割りのシナリオみたいになっちゃって、内容的にも薄くなっちゃった。
当然この「樒/榁」も例外ではなくて、前作までの奥行きを期待して読むとがっかりするだろうし、殊能将之初体験の人も読まないほうがいい(特に殊能作品は順番に読んだ方がよいですよ)。あくまで700円くらいお布施しても惜しくないような殊能ファンの方のための本です。