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紙の本
鬼や妖に対する優しい目
2002/07/26 19:00
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投稿者:アリオス - この投稿者のレビュー一覧を見る
「遙かなる時空の中で」で、すっかり水野さんの繊細で美麗な絵の虜になってしまった私ですが、このお話にも"いいもの読んだ〜"という満足感をたっぷりと味わわせて頂きました。
タイトルにもなっている朧中将の話が三編と、まだ新人の頃に描かれたという話が二編収録されています。
時は平安、朧中将は都でもその天然ボケっぷりが有名な、左大臣の息子。
どの話も、悲しくて切なくて、でもどこか優しくて、涙が流れてしまいました。人間以外のもの——鬼や妖に対する優しさが、静かに胸に広がる感じ。
中将はもちろん、悪友(名前等素性は一切不明の超美形。陰陽道が趣味で力もあるが、女グセが悪いらしい)がとても素敵。中将の養い子松雄君(未来の陰陽師らしい)もとっても可愛いです。彼が主役の第二話は一番泣いたかもしれません。
残り二編は全く別の話。
ひとつは戦国時代、ある人物が姫を現代に逃がし、自分の子孫である少年に守らせるという話。
数年前のものとあって、絵柄が少し違いましたが、淡い恋心がちょっぴり切ないお話でした。
そしてもうひとつは、シナリオ大賞作品を漫画化したもので、ストーリーは水野さんのものではないのですが、悲しくてボロボロ泣いてしまいました。
血の盟約を交わした妖と人間の50年に及ぶ絆の話。
とにかく泣いてしまった1冊ですが、読後感は爽快。朧中将の柔らかい微笑みが胸に残ってます。
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