紙の本
冷静に読めば,えるところのある本
2007/10/22 21:50
14人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本はひどく評判がわるい.「ゲーム脳の恐怖」というタイトルからして,拒否反応がでるのはもっともなことだとおもう.実際,著者はもともと「ゲームは脳にわるい」という仮説 (あるいはおもいこみ) をもっていて,それを証明するために実験をかさねてきたのだとおもわれる.しかし,論理に不完全な点があったり,おもいこみにもとづいて書かれた部分があるのはこの本にかぎったことではない.この本を冷静に読めば,著者がそんなにバランスを欠いた主張をしているわけではないことがわかる.ゲームをするときはからだの非常にかぎられた部分しかつかわない.そうした状態をつづけるのでなく,お手玉などのようにもっとからだ全体をつかうあそびをしたほうがよいという主張はもっともなものだとおもう.冷静に読めば,えるところのある本だとおもう.
紙の本
こんなおれもゲーム脳?
2002/08/02 23:48
5人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:大鳥啓介 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゲームのやりすぎによる脳の活動の低下を、脳波を示すことで分かりやすく説明している。ゲームをやりすぎている人の脳は痴呆の老人の脳と殆んど同じ状態であることがわかり、ぞっとした。麻薬と同じで、ゲーム脳になってしまうとなかなかゲームが止められなくなるそうだ。
なにごともやりすぎは良くないんだな。
それにしてもゲームがこんなに面白いのはなぜだろう。その点をさらに詳しく書いてくれれば対処の仕様もあろうというものだが…。
最初の方の脳の話がちょっと難しすぎるのでとっつきにくいかもしれないが、非常に勉強になったことは確かだ。
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こんな本を書く人を教授にした日大と統計手法すらしらない著者の身を挺したギャグ。そうとれたら喜劇。そう取れない人には悲劇。
どこを切ってもトンデモ本。
真面目に読んでも何も得られないのでなまあたたかい気持ちで読むのが正解。
俺、ゲーム好きでよかった・・・
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ゲームをすることで、人間らしさを司る前頭前野の働きが低下し、本能的に働く大脳辺縁系に対しての抑制が効かなくなり、自分の本能的な行動を止められず、激情のおもむくまま、つまりキレてしまう・・・これがゲーム脳というもののメカニズムです。テレビゲームが子どもに与えうる影響について、大人はよく知っておく必要があります。
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被験者数が圧倒的に少ない。調査不足。
ゲーム自体は悪ではないだろ。むしろ長時間することがだめなわけで、ゲームそのものを批判してはいかん。
評判どおり、作者の偏見が混じった本だった
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日本トンデモ本大賞ノミネートおめでとうございます。
文章が拙い・・・読むのにこんなに気力を使った本は他にない。
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データが沢山あり少し読みにくいところもあったが
全体的に脳に与える影響が、わかりやすく書かれていて
なかでもテレビ、ビデオでも似た影響があることに
驚いた。川島隆太教授も同様のはなしを同じ時期に
きいたので、やはりゲームのあたえ方も考えていかなくては
ならないと思った。
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いまさら読んでみたけど評判通り本当にひどい。ゲームや脳科学の基礎的な知識、統計手法、統計結果の解釈、どこをとってもめちゃくちゃ。ここまで破綻してると真面目に読む気なんて当然おこらなくて、ときどき吹き出しそうになりながら読んだ。ほとんどジョークに近い感覚。
でも、こういう本がマスコミでまともな本として取り上げられたり、一部の教育関係者が信じちゃったりっていう状況が一瞬にせよあったこと、本当は笑っちゃいけないくらい深刻な問題だと思う。ゲームや脳科学の知識がなくても、ふつうに読んでいれば明らかにおかしいことはすぐわかるはずなのに、なぜそんなことになったんだろう。読解力が根本的に不足していて気づけないのか、それとも「ゲームが悪い」という結論だけがゲームをよく思わない人々に都合よく使われたのか。どちらの場合でもやっぱり恐ろしい。それこそ本当に脳がまともに働いていないということじゃないんだろうか。
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もうこの本については語りつくされたような感があるが、やはり気になるのでレビューを書く。
本書の問題点
・サンプルが少なすぎる
少なくとも100人ぐらいの統計を取りたいところ。
・論理の飛躍
本書によれば、ソフトウェア開発者は、コンピュータを長時間使用することから、ゲーム脳と同じような症状が見られるらしい。え?ソフトウェア開発には注意力や細かい作業が必要なのではないだろうか?
また、人前で水を飲んだりパンを食べたりするのは脳の問題と述べられている。ところでアメリカを始め欧米では、女性が電車の中で化粧したり、カップルが人前でいちゃつくといった行為は普通。
要するに、ソフトウェア開発者や欧米人は「脳がおかしい」と言いたいようです。彼らの目の前で「お前らの脳はおかしい!」と言ったら、きっと怒り心頭だろう。
・著者が脳波について認識不足
著者によるとゲームをしているときにはα波が出るそうだが、これは痴呆症者(今は認知症者と言うべきだが…)に多く見られるので、これが「よくキレる」といった症状に代表される「ゲーム脳」の原因になっているらしい。つまり、ゲーマー=認知症患者と言いたい様子。
ちなみに、α波は斉藤環氏に因れば目を閉じたときやリラックスした時にも発生する。 また「脳トレ」で有名な川島隆太氏は「ゲームは脳をリラックスさせる効用がある」とまで述べている。
・権威の悪用
著者の森氏は日大文理学部の教授で運動生理学が専門分野だそうな。我々は大学教授が言うことは100%正しいと思いがちである。森氏はそれが虚偽であることを、自らに向けられるであろう批判を物ともせず、身をもって教えて下さった。先生のご高説は、私めなどには到底理解できません!素晴らしい!素晴らしすぎます!本当にありがとうございます!!
ゲームのし過ぎは確かによくないと思うが、ゲームは全否定すべきものではないはず。ところで、本書の内容を真に受けることは、音楽活動をしている人を「音楽脳」、長距離トラックの運転手を「運転脳」、スポーツ選手を「スポーツ脳」と呼ぶのと同じようなことだと思った。
これは世紀に残る素晴らしいトンデモ本である。
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詳細な内容と突っ込みについては他の人のレビューに譲るとして、何とかこの書籍を誉めてみることにする。
・リテラシー教育に役立つ
いかにデータが信用ならないか(データを比較する場合は統制群を用意するか、変数を投入する前のデータが必要かと思われる)、権威に騙されてはいけないこと(「医学博士」の肩書きだからといってまともなことが書けるとは限らない)、批判的な読書の良い練習になる(とりあえず入門として)。
・いわゆる「ゲーム」へのステレオタイプの可視化
この書籍に対してどのような人が反応をしているのか。賛同・反対という形に限らず、この書籍の扱われ方それ自体が、この書籍の価値を表現している。
・陰鬱な生活に一筋の光が見える
適当なことを書いてても、本を出してそれなりに有名人になることが出来ることを実証した森先生は偉大だと思います。
総じて、書籍の値打ちがその内容だけに留まらず、読者との関係性にもあるということをまざまざと見せ付ける逸品と言えましょう。
定価で買うと周囲の人から負け組扱いされる危険性がありますので、借りるか古本で入手しましょう。「ある意味で」一見の価値はありますから…
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H14,12,22と日付あり。テレビを見せることがいいのかや、ゲームをどれくらい…ということを保育の授業では扱いにくいけど、よくないのでは…という思いのところに本として出たって感じだった本。今は、いろいろ出ているけど、テレビに子守とかゲームを与えて黙らせてお説教姿を見ていて、何かおかしい…って思っていたのでした。
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散々酷評されてたから先入観もあるんだけど、実験周りは本当にひどいな。
少しは参考になることもあるけど、全体的に著者本人がゲーム脳にハマり過ぎてる。
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持論に持論を重ねていく展開で、足元が崩れたら崩壊してしまう理論が綴られています。あまり好みではなかったですね。
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真偽はとにかく、提案が弱いなと感じました。
ゲームで視覚野がフルに使われると前頭野の働きが低下する。幼い頃からゲームをやっていると前頭葉が鍛えられない。ゲーム脳の誕生。感情や意欲への影響が発生。だからゲームは中学生以上になってからやらせるべき。既に前頭葉の機能低下が見られる場合には、お手玉が良い。
痴呆者とゲーム脳の脳波パターンが似ていることに関して結論がうまく読み取れ無かったが忘れることにした。
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2012年11月22日読了。「ゲームをやりすぎることで感情の起伏に乏しくキレやすい『ゲーム脳』になってしまう!!」事象を現役の脳科学者が検証結果から説明し、2002年当時センセーションを巻き起こした本。私ももちろん存在は知っていたが「インチキ本」という世間(私の周囲、か)から読まずにきていたがここに来て読んでみた。「ゲームをする若者」に対する大人たちの漠然とした恐怖に「カガク」のお墨付きを与えたこの本は「売れセン」をついていると思うが、「恐怖」とタイトルにつけたり「脳がいい状態・ひどい状態」という表現を平気で文中で用いたり「野山を無邪気にはだしで駆け回る」ことを礼賛するそのセンスは、科学者というより「ハイジ脳」に侵された症状とでも言うべきか。いつの世も老人にとって若者というものがいかに理解しがたい・恐怖に満ちた存在なのか、ということがよく分かった。自分も気をつけよう。